都民の審判

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衝撃的な自民党大敗という報道がされたが、どうだろう。

周囲の自民党支持者もここ半年、「ちょっとおかしい」と言い始めていたから実は「然るべき結果」かもしれない。

森友問題、加計問題、金田大臣の挙動と発言、そして「共謀罪成立」などふつふつと安倍政権迷走をなんとなく始動させていたが、とにかくあの豊田氏の「音声」。都議選告示直前に何度も何度も繰り返されては都議候補もたまらない。そして、稲田大臣の失言、麻生副総理の「女性発言」、下村都連会長の疑惑、二階幹事長のマスコミ批判、都議選最終日の安倍総理の街頭演説。マスコミのネガテイブキャンペーンに乗ってしまう?キャンペーンをあおってしまう事実が多すぎた。

「自分は一生懸命やっていたし、支援者も一生懸命だったけど、逆風というより、票がごっそりざるから抜け落ちていく、また、砂の城が崩れる感じ」というのは惜敗した自民党前都議。

「ああいう女性国会議員を抱える自民党には入れない」というのはずっと自民党支持者だった都内の女性。「地元の都議が悪いのではない、あまりに安倍政権がおごっているから、大臣も国会議員も感覚が鈍くなる。小池知事がいい。新しい議会がいい。なんて思ってないけど、非自民で投票という空気があった」というのは自民支持者の男性。

豊田氏の離党はなんの効果もなかった。さらに細田元幹事長の「豊田氏もいろいろあったのでしょう。本人入院していますし」という擁護発言もよくなかった。人間性を疑う品性下劣な発言に危機感をもたないことが末期的だった。

しかし、戦いは終わった。都民ファーストは政治経験者は元自民、元民進。ほかは専門職経験者とはいえ、すべて政治は未知数。イデオロギーの違いのあるものと新人の集団で都政が運営されていく。小池知事は築地豊洲オリンピックと実はすっきりしていない。古い議会を新しく。それを都民が選んだのだから仕方ないが、小池知事の手腕、お手並み拝見といったところだ。

都議選の結果は日本新党から非自民政権を生み出し、自民党に政権が戻るも、都議選後、民主党政権を生み出してきた。民主党政権で味わった危機感から「日本を取り戻す」安倍政権誕生、「安倍さんがいいね!」という国民の支持を得て、安倍一強になり、現在がある。来年12月には衆議院も任期満了、つづいて2019年埼玉県議選、統一地方選の市議選、町議選。

小池新党に秋波を送る人々がごそごそ動きだしているらしいが、「市民のために」「県民のために」「国民のために」考え、行動する「選良」を選ばなければならない。当選するためだけに政党を変えるココロの持ち主には疑問をもつべきではないか。