都知事選に鳥越俊太郎氏出馬。雑感。

image_pdfimage_print

唐突な小池百合子氏の出馬宣言。嵐、桜井翔君パパ、桜井俊氏の固辞。増田寛也氏の自公からの擁立。宇都宮健児氏の参戦。そして、鳥越俊太郎氏の出馬。14日の告示前にして激動の都知事選挙。

増田氏の堅実な都政運営で、東京五輪も、都政も安泰と個人的に思っていたが、鳥越氏の記者会見を見てその思いが少し変わった。

鳥越氏については、サンデー毎日の編集長、テレビキャスター、まさにジャーナリストの範たる姿が鮮明だ。イデオロギーはともかくも、昨日の会見もわからないことを「わかりません」と言い切る姿。知ったかぶりをする輩よりどれだけいいかと思った。「野党統一、野党連合というよりも市民と一体になる」との発言もインパクトがあった。

キャリア官僚から政治の道をめざす人も多い。しかし、学校のテストの成績が優秀なだけで人間学を学んでいない場合を多々みかける。市議、県議を経て国政で活躍をしている人の人心掌握術は見事だ。集票をするということは一分の希望を逃さない、一つの縁を大切にする。ある県内の議員でも、自分の地盤のご息女の結婚先をよく承知し、その結婚先の周辺をも運動員にしてしまうという。まさに選挙上手。一人の人間の人脈をその場で把握することは至難の技だ。だからこそ、どんな人にでも愛想よく、低姿勢に接する、政治家の鉄則だ。そういうことができない議員のいる地域は、なんか砂漠のようで哀しい。

東京砂漠といわれた首都東京。2020東京五輪、待機児童問題、高齢者介護問題、災害に対する備え、生活に密着した問題から未来にむけてのビジョンを発信し、都政をけん引していくリーダーを決める都知事選挙が明日からはじまる。