大人の技

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歌手谷村新司さんが言っていた。

「怒ることって何も生み出さない」「笑っていればいいことが起こりそう」。けだし名言。

夫婦も友人同士も、会社の人間関係も(もちろん怒ることと指導は違う)。

最近の若者は・・・・・こういういい方は太古の昔からあるそうだが。飲食店はこの年末年始が勝負時。飲食店を経営するY女史が「雇用したはいいけどいきなり無断欠勤ってどう思いますか」と美しい柳眉をあげて怒っていた。もう一人の食料品店S氏も「面接アポとっても連絡すらない」と口をとがらせていた。最近の若者はコミュニケーション力が足らないのか、常識というものをわきまえていない気がする。こういう時に、谷村さんの言葉を思い出し「怒る」のではなく、「いざ働きだしてドタキャンの素質を出されてはたまらない。早くわかってよかった」とかわすのが大人の技か?

「笑っていればいいこと起こりそう」。笑顔は人を幸せにする。確か関口勇市議会議長のキャッチフレーズは「笑顔が笑顔を呼ぶ」だった。政治に携わる人はやはり「笑顔が一番。」ある選挙に臨む新人候補に先輩格の議員が「とにかく困った時は歯をみせちゃう。そうすれば相手は嫌な気がしない」と指導していた。谷村語録、べースは一緒なのだ。

さて休会中の川越市議会。今週9日には再開。これは別次元の「大人の技」が必要だ。

市の事業は市民から預かる大切な税金を使って執行されていく。市長をはじめ、行政の執行部は市民にわかりやすく、明確に「説明責任」を果たしていかなくてはならない。そして議会、議員側はチェック機能を果たすべく「適正かどうか」を審議するという役割がある。川越市がまちがった方向にいかないように舵を市長、市議会が力を合わせて進むことが市民の幸せにつながる。市長与党といわれる議員、市長野党といわれる議員それぞれに思惑があるのは当然ではあるが、市議会を「不毛地帯」にしてはならない。市議会は市民から選ばれた「選良」のグラウンド。「大人の技」で円滑な議会運営をすすめてほしい。

三潟正義