三角問題

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30年前になってしまうが、短大を卒業して一部上場損害保険会社に入社した。入社式のあと泊まり込み研修。当時は損害保険と生命保険がわかれており、今とは様相も違っていたが、バブル直前でなんか世間がざわざわと、しかも金融商品が人気でもあった。損保の初任給業界上位の会社でルンルンとしていたが、友人は証券会社のOLで、さらに良い報酬だった。

その研修では「女子社員としてのたしなみ」が繰り返し講義されていた。たまに会社のマナー研修の講師をつとめる現在だが、その時の講師の先生のくちぶりがフラッシュバックされることも多い。尊敬語と謙譲語。お茶托の使い方など。お茶托の模様を相手に刺すようではおもてなしは大失敗。という言葉はいつでも思い出す。しかし、残念なことに今まで会社の打ち合わせなどで正しい出し方をされている女性は少ない。

さて、過日テレビで「トイレでペーパーを三角に折る?否?」と放映されていた。もちろん、YESである。やはりトイレは気持ちよく使いたい。掃除が行き届いているホテルを見習いたい。そして、用を足したあとには次に使う方のために「三角」は必須。さらに汚れなどもチェックしたい。ある時、モデルのようなスタイリッシュな女性のあとを使用したときペーパーがだらりと大きく下がっていた。。悲しかった。

東京五輪まで4年になる2016年。こんな小さいことから、「おもてなし力」をアップさせたい。                          伊勢谷 珠子