4億しかない財政調整基金、市民の審判は?7月20日投票飯能市長選

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参議院選挙の公示は7月3日。20日まで熱い戦いが全国で展開される。同日投票なのが飯能市長選。

飯能は奥武蔵の玄関口で西川材を生みだす山々には山林王がいた。その人たちによって絹文化も生まれ、

料亭が軒を並べ、最盛期に芸者衆は100人ともいわれた、にぎやかな街だった。

名市長が飯能の歴史を紡いできたが、一時は消滅可能都市と言われたこともあった。

今回の市長選には現職新井しげはる氏、元職大久保まさる氏、新人元市議の野田なおと氏、同じく元市議の野口かずひこ氏、あと1名が名乗りをあげ、立候補準備をすすめている。

今回の争点の一つに「財政調査基金・4億」という問題がある。4月に市議選が行われたが、ある市議などは問題ないと言い切っていたとはいえ、現職の新井しげはる氏は「緊急財政対策本部」を立ち上げた。ちなみに4億という数字は適正基金の20%。緊急事態だ。

この緊急事態を突破するには破壊力のある政治が必要であろう。

このほど、野田なおと氏の総市政報告会が飯能市民会館で行われた。長い間盟友関係の自民党元国務大臣の片山さつき氏、古川としはる参議院議員、自民党埼玉県連幹事長の小谷野五雄氏、地元選出内沼ひろし県議会議員(自民党)と自民色が強いかということではなく、地元埼玉9区選出の杉村しんじ代議士(立憲民主党)、参議院選で埼玉選挙区から出馬予定の大津つとむ氏(参政党)そして国民民主の埼玉のシンボル的存在である上田きよし前埼玉県知事からはビデオメッセージが届いた。野田氏は一党一派に偏らない政治姿勢なのだろう。野田氏の市政報告会には党派を超えた多くの市議も参加していた。

参議院選挙とのダブル選で飯能市内の選挙通も「まったく読めない」と言う。

選挙はなんといっても「熱伝導」。どれだけ多くの人と握手ができるか?どれだけ多くの運動員が候補者になりかわってお願いできるか?

物価高で日々の生活はひっ迫している。せめて、住んでいる地域の財政だけは安定してほしい、というのが飯能市民の想いであるはずだ。

飯能市長選は7月13日告示、20日投票。(画像は野田直人氏総市政報告会)