
全国各地で首長選が行われ、有権者の心は、政治不信を払しょくしようという気持ちが強く、若い市長が誕生する機運だ。
また自民・公明・立民・国民といった相乗り候補の落選も目立つ。
埼玉県北・歴史と伝統の秩父市。現職対新人のたたかいの選挙戦は20日投開票。新人清野和彦氏が大激戦を制して923票差で初当選。
そもそも北堀氏は二度の落選から4年前約300票差の激戦突破。薄氷の勝利だった。
だからこそ、戦略もぬかりなく展開すべきであったが、「現職」を錦の御旗にしたことが敗因につながった。
清野氏のネット戦略は候補者本人に熱意が動画にあらわれていた。一方北堀氏の動画は肝心な部分がカットされてしまい、「投票は両方の動画を見て決める」といった有権者の心をつかむことはできなかった。
連日現職自民党参議院議員が応援にはいった北堀陣営。国民の埼玉14区(三郷・八潮・草加)選出の鈴木義弘衆議院議員もマイクを持ったが、その選挙区はあの公明の前代表石井啓一氏が落選した因縁の地域。公明を支援する創価学会の人々の遺恨は消えてはいない。石破政権の支持率が下落している中では、国からの応援よりも、前市長の久喜邦康氏、元市長の栗原稔氏のチカラがプラスになることは明白。娘の絶叫よりも本人が声が枯れながらも徒歩遊説する姿に有権者はジャッジしたのである。
一方、盤石だと思われた吉見町町長現職の宮崎氏も敗戦。町議出身の神田たかし氏が初当選。票差は43票差。
いずれにしても「一生懸命な候補者の姿に勝利の女神はほほ笑む」ことは間違いない。
画像は秩父が誇る今年撮影の荒川清雲寺のしだれ桜。