奥武蔵の詩宗 町田多加次さん逝く 

詩人・蔵原伸二郎の弟子であり、蔵原伸二郎研究者として長年にわたりその文学と足跡を伝えてこられた町田多加次さんが先月逝去された。

飯能市に生まれた町田さんは、飯能高校在学中に詩作を始め、その瑞々しい感性を磨いた。蔵原伸二郎に師事した後は研究者として、師の作品と人となりを丁寧に掘り起こし、地域の人々に伝える活動を継続してきた。

学び舎である飯能高校の校歌の足跡は多くの卒業生や在校生の心に長らく受け継がれている。「雲光る碧き多峯主(とおのす)~大空は暁のいろ武蔵野に陽はまた昇る~」町田さんはあの谷村新司さによりも早く「陽はまた昇る」と歌に詠みこんでいたのだ。町田先輩の研ぎ澄まされた感性をリスペクトしつつ歌唱した数年前を思い出した。

町田さんは日本詩人クラブの永年会員であった。詩・文学そして郷土文化に深く尽くした歩み。それは飯能の文化にとってかけがえのないものである。

町田さんが残された言葉ときめ細やかな仕事にあらためて敬意と感謝を捧げ、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

(画像は埼玉県立飯能高校)

葉桜こい