オール野党の市議会で どうなる?どうする?川越森田新市長

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川越市長選が終わった。断然有利と評判だった山根史子氏(自民党・立憲民主党・国民民主党推薦)をかわして当選したのは、元裁判官の森田初恵氏。森田氏は昨年夏から政治活動をスタート。ポスター掲示の数は抜群だった。父親が市の部長職だったことから市役所OBをはじめ、網の目のような親類ネットワークがすさまじかった。選挙は親戚、同級生、PTAといった地盤が最強ということを再認識した。

川越青年会議所理事長経験者、市議10年の樋口直喜氏、川越市議会で数度議長を経験し、川合市長とのタッグを強調した小野澤康弘氏も敗退した。

政治によくタラレバが持ち出されるが、もしも、候補者が山根史子氏ではなく、小宮山泰子氏であったなら、保守票が小宮山氏に流れ森田市長はなかったかもしれない。山根氏は父、隆治氏は民主党であり、非自民の立場を貫いてきた。一方小宮山氏の父は自民党埼玉県連会長をつとめ、自民党政権下で郵政大臣をつとめた。現在も小宮山氏の支持層には保守が存在しているからだ。

山根氏は「相乗り」のマイナスパワーとなり、自民系と非自民系の融合は相乗効果を生むことはなかった。

樋口氏を支援する人々の熱量は日ごとにたかまっていったが、届かなかった。

市長選と同時に施行されたのが市議会議員補欠選挙では、川越は岩盤保守層というカタチがあらわれ、保守系新人江田崇氏、保守系元職海沼秀幸氏が議席を得た。

無効投票数が市長選では1444票。巷では無効投票が多くでるのではという噂もあったのだが。一方市議補選では8280票という数字。この数字をどうみるかだ。市長選には興味があるが市議補選は・・ということか。

さて、政治経験ゼロの森田氏。選挙応援も渋谷真実子県議のみ。市議会議員の支援はなかった。市議会運営がどうなるのか?オール野党での船出は順風満帆とはいかないはずだ。埼玉県政をみても土屋県政から上田県政の移行時、上田氏の支援県議がいても少数で上田知事と絶対多数を誇る自民党県議団の溝は深まるばかりだった。

森田氏は支援市議ゼロからのスタート。どうする?どうなる?民意だけでは政治は進まない。