快挙 鶴ヶ島の15歳 186万作品の中から 文部科学大臣表彰

鶴ヶ島の15歳 文部科学大臣表彰を受賞。伊藤園 新俳句大賞だ。

186万作品の中から射止めたということもすごい。作者の吉村英竜さん。この春鶴ヶ島南中を卒業したばかり。名前の字面からみても、鶴ヶ島「脚折雨乞 龍蛇様」に相通じるところもあり、鶴ヶ島市の公共イメージがさらにアップだ。

作品の「ただいまの静かに響く金魚鉢」本当に見事な余韻だ。

以前 俳人金子兜太氏(現代俳句協会会長)の実弟、故金子千侍先生(医師・秩父音頭家元)から直接俳句の指導を受けた。俳句は季語をいれることはもちろん、その句から情景が手に取るように再現でき、その句をするめいかのように何度も何度もかみしめたく思う「余韻」が命と金子先生はおっしゃっていた。

また、今回の受賞を手離しで喜び、facebookで発信しているのが藤縄鶴ヶ島市長。藤縄市長のアンテナの高さは定評があるが、時流にのった効果的なSNSの使い方だ。

伊藤園「おーいお茶」525ミリのペットボトル。吉村さんが詠んだ「ただいまの静かに響く金魚鉢」に出会う確率は難しいが、ぜひ手にとってその余韻を愉しんでほしい。




いざ東京五輪 鶴ヶ島脚折雨乞もビックイベントに

10日のFacebookに藤縄喜朗市長がコメント。「鶴ヶ島の雨乞い行事の成果が。外は驟雨だ。江戸時代に書かれた三郡八景に(雷電通雨)とあり、この辺は通り雨が代表する名物であったようだ。三郡とは高麗郡、入間郡、比企郡のこと」(抜粋)

夕立をあえて驟雨とさらりと表現することや、歴史的な文書を紐解く姿勢が文化にも精通している藤縄市長ならでは。

さて、四年ごとに行われる「鶴ヶ島の雨乞い行事」。今年はアドトラックを活用して広くPR。弊社サイト3月23日付けの記事で「市費を使わずマチを発信 藤縄市長の手腕」と紹介した。8月7日に「脚折雨乞」が執り行われた。厳粛な空気の中、龍蛇様は脚折白髭神社を出発、約二キロの雷電池(かんだちがいけ)をめざして練り歩く。長さ約36メートル重さ約3トンの龍蛇様。250人を超える人々の手によって竹やワラを使って作り上げられた。当日は藤縄市長も先頭で担いだ。担ぎ手は約300人。焼けるアスファルトの熱暑の日だったが、沿道を老若男女の善男善女が埋め尽くし龍蛇様を見守った。

雷電池(かんだちがいけ)。今回のこの行事があるまでらいでんいけと思い込んでいた筆者。かんだちは神立(かんだち)転じて雷、雷雨に通じているらしい。干ばつが起きると村人たちはこの池にあるお社に祈りをささげていた。その後江戸時代には雨乞い行事として定着し「雨降れたんじゃくここにかかれ黒雲」と唱え、池をぐるぐる。昭和の時代に行事が一時中断するも少しづつ復活。国の無形民俗文化財に指定もされている。当日は坂戸市から訪れた人は「うわさには聞いていた。実物の龍蛇様に圧倒された。伝統のものには力強さがある。」と。また鶴ヶ島市内のアクテイブシニアは「次は東京オリンピックの年だ。元気に暮らして、またこの行事を見なきゃ」と暑さの中にあっても涼し気な笑い顔だった。

鶴ヶ島市は昨年2020東京五輪も見据え、このオリンピック開催と同年に開催される「鶴ヶ島脚折の雨乞い行事」を地域活性化のコアと位置付けた。未来を見据えて、鶴ヶ島ブランドを見える形にする藤縄市長。今こそ正念場だ。(写真は国道407号を横断する龍蛇様)

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