声をあげた女性の勇気

森喜朗元首相、オリンピック組織委員長の発言が日本のみならず世界をかけめぐった。ラグビーワールドカップ開催の功労者、IOCと同等にわたりあえるのは森氏のみという称賛は、もうダメ。とにかく日本の旧態然とした男尊女卑が露呈され、そういう人間が日本のリーダーであること自体が悲しい現実なのだから。

そういった中で、声を上げることに躊躇せず、一人ではないにしても、立ち上がった女性の勇気はすばらしい。

埼玉県のある児童養護施設で日常的に行われていた「虐待」。その彼は昨年夏難病が発覚し、仕事をも失いホームレスとなってしまった。彼は失うものがない今虐待がまかり通る施設、世の中を変えたいという強い思いでYouTubeにアップ。そのYouTubeから友人たちと立ち上がったM/Rさん。「自分にできることは何でも」という気持ちで行動し、埼玉県庁での記者会見までこぎつけたのだ。(東京新聞・NHKで取り上げられた)M/Rさんは、22歳の彼が「生きる」意味を失っている今、「生きる力」を取り戻すように今後も活動を進めていくという。

利害関係なしのこの行動。やはり芯の強さ、粘り強さは女性特有かもしれない。

男性だから、女性だからの表現すら古臭いか。

後手後手の政治。あってはならない失言のオンパレード。先行き不安なコロナ禍で、鬱鬱する日々だが、実は市井の中にこそ、深い、いい話は存在しているのだ。