市制施行100周年の川越 来月市長選 一騎打ちか?

人口35万、埼玉県ではじめて市となった「川越」。2022年には市制施行100年を迎える。

来月17日には市長選が告示される(24日投票)。現在現職の川合善明氏に対抗し、1期目の市議、川目武彦氏が名乗りをあげている。市議会構成は36名。川目氏支援は2名。共産党、公明党は明言をしていないが、大多数は現職支持だ。しかし、市議の数がすべてではないのが、選挙の恐ろしいところだ。

前回川合氏に対抗した元県議渋谷實氏は川目支持で動いているとも聞く。

川合市長は当選した平成21年「多選自粛条例」を制定した。世の流れでもあり、「長期政権、権力は腐敗する」という考えだった。平成2年初旬から世界で猛威をふるっている「新型コロナウイルス・covid19」。このコロナで生活は一変してしまった。コロナ収束への手がかりもつかめいない。現在の第3波では医療崩壊という危機にさらされている地域もあり、自衛隊までもが派遣された。当然経済が回らない、飲食・観光のみならず、営業数字があがらず、疲弊する地域経済。この難局を乗り越えるには「私しかいない」と、川合市長は市議会に「多選自粛条例廃案」を上程した。

川合氏も川目氏も県立川越高校卒。川合氏は早稲田、川目氏は上智、ともに弁護士。年齢差は27歳。川目氏といえば、本庄保険金殺人事件の八木死刑囚の弁護士として国を相手どり「接見時間が短い」として賠償金を勝ち取ったということで、「人権派」なのであろう。2019年4月の統一選挙で川越市議に当選した川目氏。自民党市議団にはいるも、視察先で先輩議員に「パワハラ」を受けたとし、マスコミに告発したことも記憶に新しい。結果、自民党市議団は除名処分となっている。いわば「お騒がせ議員」でもある。

コロナ禍では、自治体トップのリーダーシップが問われることはこの1年で明らかになった。

市民の安心・安全を託す35万市民のトップにふさわしい人を決めるまで1か月余り。投票する側にも責任があると肝に銘じたい。