小池旋風は?自民逆風の中で。都議選週末投開票

都議選は今週末投開票だ。直前に豊田真由子衆議院議員の暴言暴行からの離党。

選挙期間中も麻生副総理の豊田問題にからめた「女性を軽んじる風」な発言。そして安倍総理の獣医学部を増設する云々、稲田防衛大臣の「自衛隊」を選挙戦略にするかのような発言。本当にまじめに誠実に都政を推進してきた自民都議なのに、この逆風がおさまらずかわいそうに、という有権者も多いのではないか。

昨日は小池氏が久米川駅で街頭演説。公明党候補の応援だった。公明党支持者の熱気のなかで小池氏は「公明党との連携でスピード感がある改革が進められる」と強調した。

街で都民ファーストの政党ポスターを見たが、「選挙の9日間は頭をさげ、あとはふんぞりかえる」などという辛辣な文字が躍っていた。驚いたのは同じポスターにある細かい字は英文だった。英文で訴えることに心底違和感を感じた。ここは日本だ。しかも簡単な文章ではない。かつて、田中角栄氏の名物秘書早坂茂三氏の講演を聞いた。早坂氏は「中学生にわかるように自分の主張はしないと人の心は動かない」と言い切った。有権者は18歳から100歳がらみまで、英語を理解する人しない人も含まれる。都民のための都政が行われないことは明らかではないか。

豊田真由子代議士について昨日、暴言を吐いたのは「高速道路を逆行しようとしたから」などという擁護発言が細田元幹事長からあった。それも空疎な言い訳ではないか。危険運転には違いないが、逆行したわけでもなく、しかも、あんなに暴言を吐き続けることは異常でビョーキだ。また最近、盗撮と児童買春で若い市議が逮捕されたり、事情聴取をうけた。国も地方も議員が「公人」としての矜持の欠落しているからか。

「とにかく人柄が抜群でまじめ。だから人が寄ってくる」という応援演説を聞いたことをこのごろよく思い出す。恰好いいこと、若いこと、英語を使うこと、学歴、職歴がきらびやかなこと、それは関係ないのだ。さて、都議選の結果はいかに。

 

 




強い公明、共産。新座市議選でも。

14日投開票の新座市議選。トップは予想通り、市長選挙にも出馬経験のある平松氏、38才。そして2位が公明、三位共産、四位公明、五位共産、六位公明、七位公明と、地方選挙に強い公明、共産の典型的な結果だった。昨年の川越市議選のトップも共産党だ。

また注目すべきは、四年前、二名の議員を送り出したみんなの党。
二名で2500を超える票を集めた四年後は二人合算でも当選ラインにもならない825票だ。

本来、地方政治は政党色よりも、個人的な魅力も含めた「選ぶ基準」も加味されて、有権者は投票する。「あの人、公明党なんだけど、地域のために本当によくやってくれるから、応援してるの」という声(公明党を共産党に置き換えてもいい)をよくきく。

また、新座市議選、前回落選した二名が今回、返り咲き、初当選した。
一名は600台からダブルスコアの1200票突破。一名は四年前65才初出馬989票から今回、69才1407票を集めての初当選だ。

この四年間の努力の結果そのものだ。

国では、若い議員の失言、軽率な行動など眉をひそめる事象がある。
政治の世界、「若いから」という議員に対する期待も全否定はできないが
社会経験を積み、一種の専門的知識を兼ね備えた人がまちづくりに参画することは市民にとって有益と思う。新座でも30代40代の新人が落選。

そして、朝霞で当選した「NHKから国民を守る党」というNHK受信料不払い運動を軸とする奇妙な政党の候補者、新座では落選した。

四月には志木と坂戸の市議選。注視していきたい。
伊勢谷 珠子