アマビエ様で疫病退散!川越で。入間で。

その昔、海からあらわれたアマビエ様。長いくちばしとロングヘア、そして下半身は人魚。アマビエ様は豊作や疫病を予言した。江戸時代の人々は「疫病が流行ったらアマビエ様を写して人にみせなさい」といったそうな。

お菓子のまち川越では、いちはやく「くらづくり本舗」がアマビエ様上生菓子を販売。SNSなどでも話題になり、現在は予約販売。くらづくりのアマビエ様、キュートな顔立ちで、食すのはもったいない気もしたが、拝みながら新茶狭山茶と。

創作和菓子製造の実力で味もとびきり!

入間市文化創造アトリエ・アミーゴ(水村雅啓館長)では、25日まで、コロナ収束を願い、アマビエ様のイラストを募集。この寄せられたイラストはアトリエに随時展示されていく。

アミーゴでは塗り絵用紙も準備しており、STAY HOMEの中、塗り絵、イラストで家族の絆を深め、「疫病退散!」としたいものだ。

20日にはテレビ埼玉でもこの様子が放送された。その放送後、水村館長は「公演イベントができない今、アート系の事業を考え生み出していかなければならない。文化の灯はどんな時代でも、どんな状況でも消してはならないので。これからどうすべきか?考える力が必要です」と文化への想いを述べた。

問い合わせは入間市文化創造ネットワーク(04-2931-3500)、入間市文化創造アトリエアミーゴのホームページまで。塗り絵のダウンロードも可能。

写真はくらづくり本舗「アマビエ」

 




靖国の母の涙や花いかだ  詠み人中野くに子氏 大往生

くらづくり本舗・中野家のゴッドマザー、中野くに子氏(元厚生労働副大臣 中野清氏ご母堂様)が旅立った。102歳だった。亡くなった日は7月11日未明、参議院選挙開票確定から数時間だった。川越政界の父子鷹、中野清氏、中野英幸氏(現埼玉県議会議員)の身を案じた旅立ちの時間にも胸がつまる。

中野くに子氏は川島町から中野家に嫁ぎ、夫を太平洋戦争で亡くした。清氏をはじめ、四人のこどもを懸命に育てながら、家業の菓子屋を盛り立てた。一方看護師、助産婦の経験もあり、「くに子先生に取り上げられた」という人は今でも多く川越市に。また太平洋戦争は多くの英霊を作り、まちの中には戦争未亡人が途方にくれる姿があったが、その先頭にくに子氏は立った。どれだけの多くの人が、くに子氏の優しさ、芯の強さに励まされたことか。と、当時を振り返る。

長男清氏は家業を着実に広げつつ、大好きな川越のためにまちをよくしたい一心で市議会議員の道へ。天性の「機を見るに敏な行動力」から市議から県議そして国政へ。さらには厚生労働副大臣に。今はくに子氏の孫、清氏の長男英幸氏は県議会議員だ。英幸氏はよく会合で「父を超えているのは体重だけ」とユーモアを交えてスピーチするが、県議会の若手県議からは「兄貴的存在」として慕われている。53名の県議会議員の中で強いリーダーシップを発揮するその裏打ちは父の背中と日本青年会議所埼玉ブロック協議会のトップを務めたことがあるからこそかもしれない。

英幸氏現在埼玉県議会二期目。くに子氏、孫の活躍を心を躍らせて見守っていたことだろう。

斎場にはくに子氏の創作した川柳がちりばめられた本「花筏」が飾られた。その本は自由に手に取ることができた。「花筏」。赤間川を、新河岸川を「花筏」がうめつくす春、川越を愛した川越市民を愛した、くに子氏を多くの人が思い出すこと確信する。

 




600人を超える人が祝福 中野清元厚生労働副大臣出版記念会

「川越を愛し国政に尽くした菓子屋と政治家の80年」とタイトルから人柄がにじみ出る。サブタイトルは「一生懸命が福を呼ぶ」。けだし名言。

中野清氏は今年のお正月で傘寿を迎えた。ご夫妻で入場する姿は選挙の総決起大会のデジャブのようだ。

発起人代表の参議院議員中曽根弘文氏(元外務大臣、元文部大臣)は「中野先生は一人は万人のために万人は一人のためにという言葉が好きだそうだ。その通りに生き誠実で清廉潔白」地元発起人代表川合市長は「中野先生はプラスの発想でどんな困難なことにも負けない人。ご子息とともに川越の抱える問題、例えば川越線の複線化についても先頭に立って行動を起こしてくれている」太田元国交大臣「現場で地道に、庶民目線。代表的な日本人。そういう人がこの日本に、埼玉に、そしてこの川越にいることはすばらしい」上田知事「とにかくマメで情熱のある人。そしてはりめぐらせた情報網。そのルートは県庁内でも謎」島村宣伸元代議士「意欲的で人の三倍働く人」と続々とメッセージ。

さらに、国政から衆議院議員では山口泰明氏、土屋品子氏、柴山昌彦氏、田中良生氏、神山佐市氏、参議院議員の関口昌一氏、古川俊治氏、片山さつき氏、西田まこと夫人、大野松茂元内閣官房副長官、小島敏男元文部科学副大臣。県政から小谷野五雄自民党県議団団長、長峰宏芳117代議長、福永信之氏、渋谷実氏、星野光弘氏、関口一郎元副知事、塩川修副知事、元県議の大石忠之氏、大川修司氏。川越市議会から吉田議長、関口勇副議長はじめ22名、富士見市議会からは津波議長、尾崎副議長はじめ9名、ふじみ野市からは伊藤議員。川越、ふじみ野富士見市から市議会OB多数と錚々たる登壇数であった。

中野清氏は「政治で多くのことを残せたこと、くらづくり本舗のことすべて、みなさんのおかげ、おかげ。」ときっぱり。中野清氏の政治活動を支えた女性部花影会代表から花々が贈られると、満開の笑顔を夫人とともに会場にふりまいた。

そのあと、川越高校出身者で校歌、明治大学出身者で校歌とステージには多くの来賓が登壇するチャンスもあって気配りの「中野」健在。長男の中野英幸県議会企画財政常任委員長が親族代表としてお礼を述べながら、「川越を支える新しい力として今後もご支援、ご指導を」との言葉に会場内から大きな拍手が巻き起こった。その熱気は、第一の〆、第二の〆とさらに盛り上がり、第三の〆では「中野ひでゆきサポーターズクラブ」「英幸会」などののメンバーがステージに登壇できないほど参集し「中野清の後継者は中野ひでゆき」というエールで会場内のボルテージは最高潮に。

生涯現役を掲げる中野清氏。次なる目標は英幸氏のネクストステージへの布石と目標達成。今後の父子鷹の活躍は川越、埼玉、日本の将来を担う予感を感じさせる春の夜となった。

                                                伊勢谷 珠子

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