篤志家の血は脈々と 笠幡・埼玉育児院

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平成24年に100周年を迎えた「埼玉育児院」。この育児院は当時東松山にあった院を笠幡・発智家が自分の土地を提供し、移設した。

100年も前から「児童養護」に目を向けていた発智家。この埼玉育児院には「財団法人三井報恩会」も寄付をしていた。「財団法人・三井報恩会」は三井信託銀行創立者・米山梅吉氏が設立。この米山梅吉氏は東京ロータリークラブのチャーターメンバーである。閑話休題。1964年東京五輪の聖火台を寄贈したのは「東京ロータリークラブ」。今回の2020年東京五輪のゴルフ競技場となる「霞ヶ関カンツリー倶楽部」。敷地16万坪の借地代を3年間無償・建設費3万円を無利息貸与の申し出をするのがさきほどの発智家の当時の当主庄平氏。

恵まれない子供たちに愛の手を差し伸べ、「埼玉育児院」を建設。貧しかった村には私財を投げ打ち、ゴルフ場を建設。このゴルフ場では近所のこどもたちが、キャデイーで働き、生計の足しにしたという。地域のため、子供のために奔走した発智庄平氏。現在の笠幡地区をどんな眼で見ておられるか?

発智家現在の当主金一郎氏、現在、川越小江戸ロータリークラブ会長。この脈々とつづく篤志家の志を、2020東京五輪で注目を浴びる川越・笠幡地区とともに記憶にとどめておきたい。