村上春樹のノーベル文学賞はまたおあずけ。しかし、「ボブ・デイラン」とは!びっくりした。 村上春樹の作品では、クラシック、ジャズがエッセンスとして風味を加える。個人的な趣味として、春樹作品を読んで何枚CDを買ったことか。また、それによって好きな曲も増えたが。もちろん、その中には「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」という作品の中に登場するボブ・デイランもある。
「ボブ・デイラン」を知ったのはガロの「学生街の喫茶店」。「片隅で聴いていたボブデイラン」。叔父が「メッセージ性の強い歌手だよ。」と教えてくれた。会社に入ると学生運動から、その過渡期の先輩達が、ビートルズ、ピーターポールアンドマリーなどの曲を唄い「風に吹かれて」を知った。「ボブデイランの曲、いいな!」今から30年以上も前のこと。
「今回のボブ氏のノーベル賞受賞、村上春樹も喜んでる」と街頭インタビューで話す人がいた。驚きとともに、ノーベル賞も変わるかなと頭をよぎり、村上春樹の受賞も近いかとも夢が膨らむ。
そして、未だにノーベル賞事務局に連絡のないボブ氏。「ボブらしい。」という声が高まる。しゃがれた声で世界平和、戦争のない世界を音楽に乗せたボブ氏。しかし、何年、何十年たっても海の向こうでは戦火に怯える人々がいる現実。ボブ氏の心、メッセージは??もの想う秋である。