市民力が行政を動かす 川越

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子どもはマチの将来を担う「宝物」「財産」。

子供関連の市の予算、例えばこども医療費の無償化であったり、給食費の軽減や無料化であったり、それらの強化はどのマチであっても進んでいるのが「いま」だ。

「子育てするなら川越」。子育て支援の根幹は「こどもたち」が「子育てしている保護者」が何を望んでいるかを繊細な感覚で感じ取り、それをまちづくりに生かすことである。

こどもの必需品として、机にいれる「引き出し」がある。これは今までこどもたちにプレゼント(無償提供 貸与)されていたが、川越市教育委員会が「引き出し」を文具と認め、無償化ではなく、個々人で準備のこととし、今回の新入生から「基本各自で準備」となった。

それで、「子育て世代にやさしい市政ではないのか」「子育てを応援してほしい、今まで通り無料配布を」「机に引き出しがないと、中がぐちゃぐちゃ。整理整頓の教育もできない」「6年間の学校生活には絶対必要」「兄弟姉妹で上の子は無償、下の子は有償ってどうなの」というのが保護者の声。

学校によっては六年生からのおさがりで対応、PTA会費から費用を捻出ということもあったようだが、まちづくりの基本は「公平」。

そこで立ち上がったのが保護者、先生。要望書をつくり署名運動をはじめたのだ。

しかし、要望書を提出するまでもなく、ここで来年度から従前通り「青いひきだし無料配布」が決定した。

こどものための予算が削られ、保護者の負担が増加するのではと心配する善良な市民はホッとしている。

「川合市長の決断」との声もあるが、やはりこどもたち、子育て世代を応援する熱い市民力が行政を動かしたよい事例といえる。

子どもは地域で育て、高齢者は地域で見守る。この市民パワーは大切だ。