政治資金公私混同問題の東京都知事舛添氏。いよいよ第三者委員会の結果がでて舛添さん本人は「違法性はない」その文言を金科玉条にしたが、世間の味方はそう甘くない。辞職すべきは93%、94%という数字。
リーダーは「ルールありき」だけでは務まらない。もちろん「ルール」「法律」は大切。だが、しかし、だ。石原慎太郎氏の著した「天才」がベストセラーとなった。内容は田中角栄氏のこと。田中元首相は結局法律で裁かれた人だが、その「リーダーシップ力」はいまでも色褪せない。その証左が「天才」の売れ行きや、続々と出版される「角栄人間論」。田中元首相の人心掌握術には本当に学ぶところが多い。
政治家が「情け」を捨ててはその地域の人の幸せはない。
川越に住んで30年近く。「川越人」の知人から「中野清先生(元厚労副大臣・ご子息は中野英幸県議)は人情味あふれる人柄だよ。温かい人だ」といわれたことがとても印象的だ。
以前議員の事務所で働いたことがあって今でもその時の上司(議員)の指導が仕事にも役立つことがある。①御礼はすぐ手紙を出す。即日に②電話での用件、依頼、クレームも含めて即行動③言い訳をしないということだ。特に後援会の方からの情報はいいことも悪いことも「宝物」と扱いなさい。「ポスターがはがれている、@@さんがこのところ不満を持っているようだ、@@さんのお宅でどなたかが亡くなった、孫ができた、子供が結婚する、結婚相手を探している」小さい情報でも大切に扱いなさいと。その情報が有権者とのどんな固い絆を生み出すか、無限の可能性をもっていると。
さて、舛添さん、言い訳が過ぎませんか。政治家の言い訳ほど見苦しいものはない。言い訳と説明責任は違う。
有権者に投票所に行ってもらって、投票用紙に名前を書いてもらう。これって大変なことだ。有権者は足を運ぶだけではない。「心」をも運ぶのだ。その「心」を運ぶ相手に「情」「温かさ」がなかったらその信頼関係は木端微塵と消えていく。
これからの一年、川越市も参議院選挙、もしかしたら衆議院解散総選挙、そして来年一月には市長選挙だ。「賢い有権者」になろう。
香山 響子