小久保憲一県議 埼玉県の現状をわかりやすく 

小川町、ときがわ町、嵐山町、滑川町選出の小久保憲一県議、36歳。ただいま環境農林常任委員長。

埼玉県の現状について、このほど坂戸さつきロータリークラブで講演した。

小久保県議講演

団塊の世代がすべて75才を迎える2025年、75才以上は全人口の18%となる。さらに2060年人口は8674万人まで減少し全人口の40%を占めるのが65歳以上。将来を見据えて今から手を打たなければならないことがたくさんある。一方、2016年63市町村を擁する埼玉県平均年齢は45.1才で全国5位と若い県でもある。しかし、自分の選挙区である滑川は県内6位の42.8才となってはいるものの自宅のある小川町は県内59位、選挙区ときがわ町は61位、鳩山町は62位。県下63市町村で平均年齢の高い町となっている。高齢化率は人口に占める65歳以上の割合をいうが2010年全国は20.4% 埼玉県は20.4%だが、2040年全国は36,1%埼玉34.9%に対して比企郡は44.0%。ゆゆしき問題だ。

日本創生会議(増田寛也元総務大臣座長)が「2014年5月に 2040年に消滅の可能性ありが全国1741市町村の中で896存在するのではないか。埼玉県は21市町村含まれている。(行田、秩父、飯能、北本、三郷、幸手、越生、横瀬、皆野、長瀞、小鹿野、東秩父、美里、寄居、宮代、嵐山、小川、川島、吉見、鳩山、ときがわ)」と発表した。このショッキングな予想をふまえて、自分たちは後世に責任のもてる世代となければならない。

子育てについて。なぜ少子化になってしまうのか。①育児教育にお金がかかる②育児と仕事の両立がしにくい③未婚、晩婚化が増えているということが主な要因。また育児の負担はどうしても女性に偏ってしまう。さらに①結婚しなくても幸せ②結婚したくても出会いが少ない③非正規雇用が増えて生活が苦しいといった理由も未婚化に拍車がかかる。それに対しては充実した保育サービスと女性が成長できる就業支援。また子育てそのものも社会や地域全体で子供を育むといったシステム化が必要ではないか。

保育所の待機児について。厚生労働省は2017年に全国の待機児ゼロ目標を立てている。埼玉県の保育士の登録数2009年51082人であったものが2013年には64584人に増加した。2015年からは新保育制度がスタートしている。認定保育園、0歳児から2歳までの小規模保育園、会社内保育園など保育環境も多様化だ。しかし2017年度末までに40万人分の保育所を作るとなると74000人の保育士の確保が必要。潜在保育士を含めて保育士の待遇、雇用改善は急務だ。

この他小久保県議は積極的に県議会一般質問に登壇し、常に県職員が非常に熱心に諸問題に取り組んでいること、都市部と地方の考え方のギャップを感じることなども語った。しかし、持ち前の陽転思考で「県政を前へ」「問題を前向きに進める」など、若手のホープらしい講演となった。

写真は講演日のもの。小久保県議の隣は奥様。奥様はこのあと無事お嬢様を出産された。




小池都知事の今後に注目

これほど「イメージ戦略」が成功した選挙も久しぶりだ。

キャスターから国政へ。グリーンのイメージカラーの日本新党(今回のグリーン戦略でなんとなく思い出した)細川護熙氏とともに非自民を掲げて議席を得た小池百合子氏。いつのまにか、小泉政権では環境大臣に就任。クールビズを定着させた。そして郵政解散では刺客候補として東京都豊島区へ鞍替え出馬で当選。今となればこの選挙区替えがあってこその都知事への道となるが。女性初の防衛大臣に就任。「I shall return」と得意の英語で退任した姿も印象深い。

「政治家・小池百合子・集大成」という今まで得た戦術すべてを展開していく姿に都民が反応し、大量得票を生み出した。政治、選挙の世界で「たられば」はないが、これが「桜井翔くんのパパ」との争いだったらどうだったのか?とも思う。また安倍政権大勝がゆえに「わたしには組織がない」という小池氏の反体制、反自民党東京都連、という構図の戦いぶりが功を奏したともいえる。

増田氏は実務派で、安定路線ということはわかっていても「都民の心」を大きく動かす力に欠けた。

鳥越氏。戦法が「安倍政権批判」「原発ゼロ」「非核都市宣言」ということで「都民のための都政」との距離がありすぎた。参議院選直後で、大勝した安倍政権批判をすることもナンセンス。ジャーナリスト魂を全面に打ち出し、保守票をもとりこむ戦いを展開したほうが伸びたのではないか。本来鳥越氏が獲得すべき票が小池氏に流れたことも増田氏にとっては不利でもあった。都民にとっては野党共闘よりも「きちんとやってくれる人」が選ぶ基準となった。

小池氏。「見たこともない都政」と艶然とほほえみながら語ったが。余計なお世話かもしれないが「見たこともない都政」よりも、地道で確かな公約実現がありがたい。子育て、介護、通勤通学環境の改善、東京五輪成功、問題は山積みであり、解決は急務。都議会と都庁職員とチーム力ですすめ、世界の冠たる首都東京に輝きを取り戻してほしいものだ。青島さん、石原さん、「何かやってくれる期待感」を背中に背負って都政のトップとなった。なおのこと小池都政から目が離せない。

 




聴く力

首都決戦、東京都知事選挙もラストサンデー(24日)。この一週間は各陣営ラストスパートに必死だ。

鳥越、小池先行、追う増田というのが前半。今日の報道では小池、増田拮抗、追う鳥越と。

埼玉県民としても、猪瀬、舛添というあっけない幕切れ、任期途中での辞任などは見たくない。

さて、政策がないともいわれる鳥越氏はジャーナリスト魂でもある「聴く力」があるとアピールしていた。

先日 川越市から全国へアピールする企業でもある「聞き流すだけで英語が上達」でおなじみの「スピードラーニング」を開発販売している株式会社エスプリラインの相談役・大谷稔さんの話を聞く機会を得た。

大谷さんは「聞き流すのは英語だけ。聴くことが大事であることは仕事でも家庭でも同じこと。聴く力がないと人の心をつかむことはなかなかできないのものだ。自分でも意識的に聴く気持ちを大切にしたら心の友が増えたのだ。人間関係を醸成するには「聴く力」。しかも深く聴くことが大切なのだ。」と持論を展開した。

「聴く力」は、人間ができていないとなかなか難しい。というのは人間、歳を重ねて、経験を積むと自分の知識を過信してしまい、またその知識をひけらかしたくなるものだ。饒舌になってしまうことも然りだ。しかし、「まずは聴いてみる」そして、考察したり、反省したりする。人の話に耳を貸さない人はそれまでなのだ。伸びしろはない。

そんなことを考えながら、自分におきかえ、日々精進とも思う。

伊勢谷 珠子




都知事選に鳥越俊太郎氏出馬。雑感。

唐突な小池百合子氏の出馬宣言。嵐、桜井翔君パパ、桜井俊氏の固辞。増田寛也氏の自公からの擁立。宇都宮健児氏の参戦。そして、鳥越俊太郎氏の出馬。14日の告示前にして激動の都知事選挙。

増田氏の堅実な都政運営で、東京五輪も、都政も安泰と個人的に思っていたが、鳥越氏の記者会見を見てその思いが少し変わった。

鳥越氏については、サンデー毎日の編集長、テレビキャスター、まさにジャーナリストの範たる姿が鮮明だ。イデオロギーはともかくも、昨日の会見もわからないことを「わかりません」と言い切る姿。知ったかぶりをする輩よりどれだけいいかと思った。「野党統一、野党連合というよりも市民と一体になる」との発言もインパクトがあった。

キャリア官僚から政治の道をめざす人も多い。しかし、学校のテストの成績が優秀なだけで人間学を学んでいない場合を多々みかける。市議、県議を経て国政で活躍をしている人の人心掌握術は見事だ。集票をするということは一分の希望を逃さない、一つの縁を大切にする。ある県内の議員でも、自分の地盤のご息女の結婚先をよく承知し、その結婚先の周辺をも運動員にしてしまうという。まさに選挙上手。一人の人間の人脈をその場で把握することは至難の技だ。だからこそ、どんな人にでも愛想よく、低姿勢に接する、政治家の鉄則だ。そういうことができない議員のいる地域は、なんか砂漠のようで哀しい。

東京砂漠といわれた首都東京。2020東京五輪、待機児童問題、高齢者介護問題、災害に対する備え、生活に密着した問題から未来にむけてのビジョンを発信し、都政をけん引していくリーダーを決める都知事選挙が明日からはじまる。