人気「豚もつ煮込み」一層お手軽に  初かり亭

川越のおみやげとして根強い人気の初かり亭(川越宮元町)の「豚もつ煮込み」。

17日18日の「川越まつり」当日は札の辻「お肉の吉野屋」、「小江戸蔵里」でもゲットできる。コラーゲンたっぷり、お肌がつるつるになるこの「豚もつ煮込み」冷凍されていて、大変使い勝手もいい。解凍して、お豆腐やネギはもちろん、ミョウガや針しょうが、三つ葉に大葉、せりなどの好きなトッピング、冷蔵庫にある野菜を入れたり、その日の気分でいただく。初かり亭厳選の国産豚のもつと一緒にこんにゃくをコトコト煮込んだ「初かり亭」創業の味は宮元町の店舗、JAあぐれっしゅで通常販売。リピーターが多く、川越みやげとして定着した。

さらに川越まつりあとののお楽しみ。今年創業50周年感謝価格。毎週水曜、店頭販売限定で3人前1000円を700円。1人前380円を280円(ともに税別)に!この感謝価格は12月末日まで。午前10時から18時までの販売。ほっこり料理が日増しに恋しい季節。ビールに、熱燗に、焼酎お湯割りのおともに。ぜひ、おすすめです。




県内初「ひとり歩き(徘徊)高齢者早期発見ステッカー」 ふじみ野市

「ひとり歩き」という言葉を使用することに市そのものが「高齢者」に温かい視線とぬくもりのある手をさしのべている姿勢がうかがえる。

認知症により、「ひとり歩き」(徘徊)をするおそれのある在宅高齢者が行方不明になった場合、早期発見と事故を未然に防ぐために反射ステッカーシールを配布。この事業はこの夏7月1日からスタート。県内初ということもあり、県内各市より問い合わせやテレビなどマスコミからも取材依頼が来ているそうだ。反射ステッカーは靴のつまさきとかかとに貼るもの二枚ひと組10枚が配布される。利用希望者65歳以上で、事前に登録をする。登録は住所氏名の他写真、身体特徴などを記す「申請書」をふじみ野市、東入間警察署、入間東部地区消防組合三者が情報共有する。

高齢福祉課 山崎紀佳課長は「高齢者の方の安全確保。土日職員不在時をどうするか?で心を痛めていた。今回警察、消防のご協力をいただけ、本当に心強い。今後は、ステッカーを周知して街全体、地域コミュニテイ全体で高齢者を見守る体制が強化できれば」と。また高齢福祉課 金子明副課長は「高齢者の方にGPSを有償貸与してきて十年。もっといいものを追求してきた。市議の一般質問、小諸市の事例を参考に事業化となった。一人でも多くの認知症の方の利用を」と語っている。

事業開始から3ヶ月。都内から、市内から、連絡がはいる事例も発生し、認知症の方の安全確保に役だっている。市のHP,広報、町内会回覧版、商工会でさらに「ステッカー存在」の周知徹底を図っている。

ふじみ野市誕生10年(上福岡市と大井町合併 平成17年10月1日)。高畑市長は「十一万市民が一つの家族のようなあったかいふじみ野実現」を標榜して現在二期目。今回の「一人歩き・高齢者早期発見ステッカー」も市民を家族ととらえたからこその事業化と言えるのではないか。

 




いのちにやさしい川越市をめざして 市民立ちあがる

平成26年から活動を開始している「小江戸地域猫の会」(早瀬綾子さん)。

単なる「猫問題」というのではないのです。①「地域コミュニテイの回復」②「環境問題」③「命の大切さを学ぶ教育」ととらえています。と明確に話す早瀬さん。早瀬さんは川合川越市長のタウンミーテイングに参加し、行動を起こす。この熱意が今秋発行の広報川越第1350号に掲載されるきっかけとなった。猫を通じて地域のコミュニテイ関係をよりよきものにしていく。自治会単位で相談をもちこまれることも現在では増えた。

ノラ猫というとどんどん繁殖する、植木や農作物をいたずらする、糞尿をまきちらすなどイメージが悪い。しかし、視点を変えると東京谷中の猫や、仙台松島のねこ島、ねこ駅長など全国各地に「猫大使・にゃん大使」が存在している。2020東京五輪にむけて川越にも多くの外国からの観光客が増加するのは必至。早瀬さんは「動物愛護精神の高いイギリス人にもさすが!と思われるようにノラ猫ではなく地域猫に。ノラ猫の糞尿問題はオスの発情期の尿の臭いが特にひどい。これは環境問題とも言える。清潔な環境を不妊・去勢手術によって保持していきたい。電子脳、ゲームによって命の大切さが希薄になってきた。動物を通じて子供たちに命の重みも知ってほしい。」と考えは多岐にわたる。

川越市は中核市であり、市主導の「川越方式」が必要とされる場面が多い。早瀬さんを中心とした「小江戸地域猫の会」は市民・行政・ボランテイアの三者の協働で「人と動物が共生できる社会」を確立に向けて地道な活動をひろげている。2020東京五輪(ゴルフ競技開催は霞ヶ関カンツリー倶楽部)までに「川越市をいのちにやさしい街に」。「川越市に動物愛護推進員制度を創設」。目標・数値・期限をかかげて「小江戸地域猫の会」精力的に前進している。




ビートルズは永遠

ビートルズについて語るとがぜん饒舌になる人。

ビートルズで英語が好きになった人。ポールマッカートニーが好きな人。ジョンレノンが過ごした軽井沢を同じように辿る人。ポール、ジョン、リンゴ、ジョージ四人揃ってこそのビートルズという人。とにかく、ビートルズは一言では言い表せない。

さいたまアリーナの「ジョンレノンミュージアム」。10年間で閉館したことも残念であった。このたびテレビ、マスコミでも紹介された「私設ビートルズ資料館」が閉館されるというので行ってみた。

館主は教師である野口淳さん。コツコツと集めたファン垂涎の資料が所狭しと陳列され、館主のビートルズへの愛情が感じられた。中にはプレミアがつく高価なものも。他人事ながらセキュリテイを心配してしまう。また二階にあるリスリングルームでのレコード聴き比べ。オリジナルレコードの繊細かつ迫力ある音に度肝を抜かれた。リマスターではなかなかその域に達することはできないかも。野口先生のコメントも冴えており、制限時間90分はあっという間に過ぎていった。野口先生は今後、日本のどこかの地で「私設ビートルズ資料館」を再開する構想もあるらしく、ファンとしてはその時をじっと待つしかない。

ビートルズを同時代、体験したファンは、当時、競ってドーナツ盤をはじめ、雑誌、関連資料を入手した。しかし、そのお宝を歳を重ねるうちに一つずつ失ってしまう現実。青春の熱狂と歴史、時の流れが生み出す無念。そんな奇妙とも思える感慨にひたる秋の午後であった。

氷川まこと




10月13日はさつまいもの日

川越の特産品である「さつまいも」のおいしい季節が到来した。

10月13日は「さつまいも」の日。これは旬である10月。そして、江戸からの距離が約13里の川越。古くから「九里(栗)より(四里)うまい十三里」といわれてきた川越いも。「9+4=13」。このことにちなみ「川越いも友の会」が10月13日をさつまいもの日に制定した。三連休で川越市内も混雑したが、いも名産地の川越今福地区でも他県ナンバーの車など買い物客でにぎわった。

 




10月と村上春樹

ノーベル文学賞最右翼として「村上春樹」の名前があがって久しい。

日本人受賞大村先生、梶田先生に次いでの「村上春樹文学賞受賞」、叶わなかった。しかし、この時期テレビをはじめ多くのメデイアが「村上春樹」をとりあげ、村上春樹ゆかりの地では「ノーベル賞」受賞をファンが一緒にウエイテイングするイベントが開催されている。結果、「村上春樹」をしらない若い世代が「村上春樹」の本を手にする機会ともなるという。なんというセールス効果。

「ダンス・ダンス・ダンス」「ノルウエイの森」を読み、村上ワールドの虜になった。「国境の南太陽の西」では洗練された大人の魅力をイメージできたし、「ねじまき鳥クロニクル」「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」などでは大人のファンタジーを楽しめた。「クラシックやジャズ」を聴くきっかけ、サンドイッチとビールの楽しみ方、ウイスキーの味わいなど、作品が新しい世界への扉を開いてくれた。

イラストレーター安西水丸さんと「村上春樹」のコンビの本も多忙な日常に「肩の力抜きなさい」と言ってくれるかのようで、安西さんの急逝はファンには衝撃であった。

「村上春樹」は一言では語りつくせない魅力ある作家。そして、ファンとしては「村上春樹」は恒例行事となったノーベル賞騒動を苦笑いしているのではないかと思ってしまうのである。                  菅原擁子




震災を風化させない 川越市職員の奮闘

10日土曜日の午前九時半。蔵造りのまちなみも菓子屋横丁もお客様をもてなす準備に忙しい時間に行列!場所は川越元町憩所(写真)。

岩手三陸の大槌町の「わかめ」「こんぶ」「めかぶ」が販売された。大槌町観光協会の法被を着て、威勢よく販売をするのは平成24年から復興支援で派遣された川越市職員。市職員派遣による復興支援は現在でも続いているが、派遣経験のある市職員が「大槌のみなさんに川越でも復興支援をしているよ。」という気持ちを表したい一心で企画されたものだ。すべて、ボランテイアで職員のポケットマネーで買い付けをされていることにも感動だ。八月、九月とすでに開催され、大好評。来月11月7日8日に開催される「川越産業フェスタ」にも出店予定。「このアクションが大槌で知り合ったみなさんの元気になれば」という笑顔の職員。震災復興支援の方法はあまたある。一番心配なおのは、時間の経過とともになんとなく、記憶が薄れることだ。東日本大震災から4年。自分の持てるノウハウを大槌町復興のために使うだけではなく、赴任期間が終了してもなお「大槌」に心を寄せる。範たる公務員の姿を見た。




歳末商戦始まる!?

秋を満喫している今日この頃。17日18日には「川越まつり」があって、秋が深まっていく。個人的には11月の第三木曜のボジョレー解禁もイベントの一つであるが、デパートから、料亭からと連日おせちの案内が届いている。

写真のものは「飯能清河園蜻蛉亭」。名栗川を見下ろすガラス張りのロケーションで市内外から多くのファンが訪れる人気店。料亭の親方が陣頭指揮のもと、すべて手作りで料亭の味がおせちで楽しめる。京都や金沢加賀百万石の流れをくむ味付けも風雅だ。

二人前17000円 4~5人前29000円 詳しくは清河園蜻蛉亭まで 042-973-2311




10年目に突入 蓮馨寺落語会

市内を代表する古刹、蓮馨寺(粂原恒久住職)。入口には「壇林」の文字。「壇林」とは仏教の学問所のことだ。さらには徳川幕府の庇護を受けた寺の証として、葵の御紋が境内に残っている。

それだけの重みのある寺であるが、当主粂原氏の進歩的な発想のもと、講堂を公開、「大茶会」「落語会」が開催されている。粂原氏が小江戸川越観光協会の会長という役職だけではなく、その人間力で「寺本来のあるべき姿」を市民に発信しているのだ。「蓮聲寺落語会」は10年目に突入、10月23日(金)の第37回より「中央通りを楽しく賑やかなまちにする会」とコラボレーションして、「昭和の街」の再生にも協力していくという。

第37回 蓮聲寺落語会 古今亭志ん八、林家彦丸 三遊亭窓里 日時10月23日(金)午後6時半開演 木戸銭千円 お問い合わせ 049-244-5270 (橋本さん)まで

 

 




快挙 川越高校出身 梶田氏にノーベル賞(埼玉初)

ノーベル賞と地方の力

「ニュートリノ」研究者 東京大学宇宙線研究所所長 梶田隆章氏がノーベル物理学賞に輝いた。前日のノーベル医学生理学賞受賞の大村智北里大学特別栄誉教授に続いてのビックニュースに日本中が湧いている。

梶田先生は、東松山市高坂出身で農家の長男。大村先生も山梨県韮崎市出身でやはり農家の出身。大村先生のお身内が「勉強する暇があったら畑で手伝え」と親から言われていたと当時を振り返っていた。「勉強はいいからたんぼを、畑を手伝え」と言うことは生産農家としては日常なのであろう。大村先生は当然のことながら高校を出たら農業を継ぐつもりだったらしいが両親の進言から山梨大学に進学する。結果今日の偉大なる大村先生が存在するのだ。梶田先生も農家出身。近隣では「高坂に神童がいる」といわれた梶田少年。「やっぱり偉業を成し遂げた」と当時から梶田少年を知る坂戸の同世代の男性も大きな拍手を送る。川越高校29回卒業 同期には明治安田生命・根岸秋男社長もいる。川越高校は文部科学省SSH(スーパーサイエンスハイスクール・政府理科振興事業)に指定され、梶田先生はその運営指導委員もされており、今後の川越高校の理科学分野の更なる飛躍も期待される。梶田先生は川越高校から埼玉大学に進む。

ここで着目したいのが「山梨大学」「埼玉大学」という地方大学の力だ。「ノーベル賞」と聞けば東京大学、京都大学出身者ではないかと思ってしまうのはうがった見方であり、「地方の力健在!」とあらためてお二人の快挙を通じて今回感じているのである。

ノーベル賞と埼玉

お二人と埼玉の縁もチェック。大村先生。北本といえば「北里メデイカル」という代名詞である「北里大学メデイカルセンター病院」誘致に北里研究所のトップとして尽力された。さらに進学校で知られるさいたま市岩槻区の開智学園・開智・中学高校の名誉学園長をつとめている。一方、梶田先生。東松山市出身、地元市内の小学校、中学校から川越高校、埼玉大学へ。埼玉大学でしりあった奥様美智子さんは県立春日部女子高校出身。愛を育み、挙式した場所は「川越氷川神社」。現在は研究のため富山で暮らしているが自宅は越谷。本当に埼玉とゆかりのある大村先生、梶田先生なのだ。

みんなのために

大村先生はアフリカの風土病を予防、そして撲滅へと研究つづけた。母親から「みんなのためになるか」を考えるよういつも言われていたそうだ。梶田先生の研究分野は「ニュートリノ」(人類の知の地平線を拡大する純科学)。梶田先生自ら「今すぐに結果のでるものではない」と謙遜されているが、宇宙の構造、成りたちを研究することは、未来にむけて、人類「みんなのため」には必須研究項目である。拝金主義がもてはやされ、自己中心にものごとを考える人が多い中、大村先生、梶田先生の生きざまは「偉大なる研究」と大きな教訓を与えてくれている。

伊勢谷珠子