祭の本質を探る 倭国曳山行事祭り文化研究会

国指定重要無形民俗文化財「川越氷川祭の山車行事」。川越まつりの正式名称だ。

タイトル写真は川越氷川神社。

今年も10月15日16日に開催。絢爛たる山車、郷愁をそそる囃子と巧妙な舞。川越まつりは市民力の結集の場でもある。

川越市内在住の人が中心となって「倭国曳山行事祭り文化研究会」(小坂部雅利代表) が定期的に学びの場を設けている。このほど川越ホテル三光では「日本の神社と祭」をテーマに定期講演会が開催された。

講師は民間の古代史・民俗学の研究における第一人者、山田玄敏久氏(同会の神事祭礼研究部理事)。祭文化研究会は「祭の意味を民俗学まで掘り下げ祭の本質、文化を探求する」というもの。熊谷うちわ祭、飯能まつり、といった県内から、東京、茨城、静岡、神奈川、愛知、大阪岸和田だんじり、京都と、当日は「祭文化を探求しようという」真摯な思いをもった人々が熱心に講演に聞き入った。

運営幹事の齊藤弘一さんは「日本の文化、芸術は歴史を紐解けば、北回り、シルクロードを経て日本に伝わってきた。歴史的観点を知って、まつりを楽しむ。そんな発想から倭国曳山行事祭り文化研究会が発足し活動が続いています。知れば知るほど神と祭、歴史と祭、奥深いですよ」と話している。

「川越氷川祭の山車行事」の国の重要無形民俗文化財指定には、中野清元厚生労働副大臣が先頭に立った。中野元代議士が著した本「川越を愛し国政に尽くした菓子屋と政治家の八十年」の中に「川越氷川祭を愛する市民一人ひとり、囃子連や町衆、各町内、川越市、市観光協会など多くの力が結集したからだ」とある。市民力の醸成なくして「祭」は継承されないし、とその街の歴史、バックボーンなくして「祭」は語れない。

現在「江戸時代の川越藩の歴史的遺産をユネスコ世界遺産に」という動きもある。そういった中での「倭国曳山行事祭り文化研究会」の果たす役割は大きなものだ。

 




サンバ ボサノバ 聖火台 次なる東京五輪へ

リオデジャネイロ五輪が開幕。開会式はリズムが躍るブラジルらしさを前面にした開会式だった。

サンバのリズムで参加者が躍る、ボサノバの代表曲「イパネマの娘」の大合唱で会場が響く。

また日本選手団の入場は日本国旗とブラジル国旗を振って。この演出は「気配りの民族・日本人」ならではであるし、大きな夢を抱いてブラジルには多くの日本人が移住した友好の歴史の証でもあった。(かつて歳末のNHK紅白歌合戦の時、ブラジルからの中継は恒例だった)。参加選手のまとう制服のさまざまな色が場内を埋め尽くし、フィナーレはブラジルカラーの黄色とグリーンが会場を彩る。

そして開会式のメインは「聖火台への点灯」。太陽の国ブラジルらしく、聖火と太陽の見事なコンビネーションだった。リオ五輪の聖火台は環境に配慮し、小ぶりだった。「地球の未来を考える」というコンセプトでもあるらしい。

さて、1964年の東京五輪の聖火台はものづくり埼玉川口で制作された。鋳物の街川口の本領発揮。東京ロータリークラブが寄贈した。

2020東京五輪、聖火台の位置が検討中だ。聖火台は五輪のシンボル、開会式の華。早急な決定を待ち望みながら、今回も「ものづくり埼玉、川口の鋳物」であったら!と願う。




リオ五輪開幕 がんばれ川越ゆかりのアスリート

いよいよリオデジャネイロオリンピックが開幕。東京オリンピックまでカウントダウンでもある。

市役所や川越駅東口などに川越ゆかりの選手の名前が横断幕でズラリ。

弊社サイトでも以前、笹田道場出身の柔道羽賀選手をとりあげたが、川越ゆかりの選手にはひときわ大きな声援を送ろう。がんばれニッポン!がんばれ川越アスリート!

川越ゆかりのアスリート放映時間。

6日(土)午前中NHK 民法 開会式

11日(木)BSNHK 9:55から 男子200メートル背泳 金子雅紀選手(川越市出身)

NHK  22:00から 柔道100キロ級 羽賀龍之介選手(川越笹田道場出身)

12日(金)TBS9:00から  男子背泳決勝

テレビ東京深夜1時45分から(12日から13日にかけて)

男子陸上競歩 松永大介選手(東洋大学)

NHK深夜3時から(13日早朝) 柔道決勝

13日(土)TBS 7:00 陸上男子400メートル ウオルシュジュリアン選手(東洋大学)

日テレ 19:00から 陸上男子100メートル 桐生祥秀選手(東洋大学)

14日(日) フジテレビ 7:00から 陸上男子400メートル準決勝

NHKBS 7:50から 陸上男子1万メートル 決勝

設楽悠太選手(東洋大学OB 箱根駅伝選手)

15日(月)フジテレビ 7:15から 陸上男子100メートル400メートル決勝

17日(水)テレビ東京 7:15から 陸上女子走り幅とび 甲斐好美選手(川越市出身)

18日(木)NHKBS 8:30から 陸上女子走り幅とび 決勝

21日(日)NHKBS 15:00から 近代五種 朝長なつ美選手(川越南高校出身)

深夜3時15分から(22日早朝)

男子マラソン 北島寿典選手(東洋大学)石川末廣選手(東洋大学)

22日(月)NHK7:30から 民放 正午から 閉会式

メダルもいいけど、がんばる選手は私たちに感動と力を与えてくれる。いよいよ熱気!リオ五輪の夏がはじまる。

 




エビ、エビ、エビ 創作ラーメン湧光 

ラーメン激戦区川越。ラーメン通の知人が「今ここにしかいかない」ときっぱり言い切っていたことで興味をもって暖簾をくぐる。

お店の改装、オープンから注目をしてはいたが、なかなか足を運ぶことができなかった。

松江町交差点 うなぎのいちのや斜め前「湧光」。

知人は醤油をすすめていたものの、入り口にあったポップから鶏ガラエビ塩ラーメンを注文。なんとオマールエキスも別皿にある。エビ好きにはたまらない、エビエビエビだ。

あっさりとしたスープがとてつもなく熱い。ラーメンはスープの温度が命。

あっさり感の中にエキスを感じる、塩味の聞いたエビ塩ラーメン。ラーメンなのに創作料理の域。

昨年の10月オープン。スタッフさんのホスピタリテイがしっかりしている。店長渾身のラーメンをより一層おいしく召し上がっていただきたい気持ちが全身からあふれている。

不愛想な店員に湧光さんスタッフを手本としてトレーニングしたいくらい。「あなたをお客様として店に入れてやってる感」はゼロ。一味違ったラーメンと一流のおもてなしにリピーターは多いはず。

「去年の10月、川越まつりの前にオープン。おまつりの時の人波はすごかった。あれからもうすぐ一年。おいしいラーメンを川越の人に、または川越を訪れる人に召し上がっていただきたい」と店長談。

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地域猫写真展 15日から 川越アトレ6階

小江戸地域猫の会主催で「いのちにやさしい地域猫写真展」~野良猫カッパちゃんの軌跡~が15日から川越駅東口アトレ6階武州ガスギャラリー・ビーポケットで開催される。

野良猫として生きてきたカッパちゃん。地域猫活動推進地区練馬で、野良猫から地域猫へ、そして家猫へ。その軌跡を写真とともにたどる写真展。川越市内の地域猫の写真も同時展示。猫好きにはたまらない展示会。

8月15日から21日。10時から21時(最終日は16時まで)




旅するレストラン 彩発見の時間列車

今年から土日を中心に運行している「旅するレストラン」52席の至福。3か月ごとの予約で人気を博している。池袋から西武秩父へ。西武新宿から西武秩父へ。通学通勤していた路線でもあり、車窓はふるさとの景色。念願かなって乗車することができた。

普通の列車をレストランに改装し、入り口には赤い絨毯。乗車前からウキウキ。発車時刻は10時54分。西武秩父には13時57分。この三時間にはどんな仕掛けがあるのか。ホームからの痛いほどの視線をうけて発車。

コンシェルジェがドリンクメニューを運ぶ。秩父ルージュ(金賞に輝いた秩父のワイン)そしてウイスキーファン垂涎のイチローズモルトも。このドリンクだけでも至福!

石神井公園駅こんなに眺望がよくなるとは!学生時代からの時間の経過を実感する。

ブランチコースはオードブル、スープ、メイン、デザートビュッフェ。埼玉県の食材をふんだんに使った品々がテーブルを彩る。車内には秩父の魅力が紹介され、旅情を誘う。

小手指車両基地では運転手さん、車掌さんが大きく手を振ってくれる。西武鉄道一丸となってのおもてなしに感動。

飯能からは車両の進行方向が逆になる。高麗駅、武蔵横手駅を過ぎると飯能市、吾野地区。電車は高麗川を上流に遡っていく。川の透明度が高いことが車窓からも確認でき、青空と深い山と、「緑と清流のまち・飯能」を酒のつまみに食後のイチローズモルトをごくり。

西武秩父手前、芦ヶ久保ではショッピング時間もあって、食後の散歩にぴったりだ。

俳人金子兜太さんの「曼珠沙華どれも腹だし秩父の子」という車内映像を見ながら、秋の秩父路もいいなと思う。この旅するレストランは四季折々、それぞれ魅力ある車窓風景を提供するのもごちそうの一つ。

西武線沿線の風景と心象風景が重なるものとしては、西武鉄道頑張れという思い入れがひとしお。

川越プリンスホテルの社員が「あれも、これも、かなう」というワッペンをつけて接客している。西武グループを「鉄道系」「ホテル系」とすみわけをしていた時代は遠い昔。プリンスホテルが放つリニューアルと、西武鉄道の新たな挑戦にあらためて拍手を送る。




マスメデイアの功罪

朝から晩まで都知事選挙の話題が続く情報番組。

「小池劇場」と「小泉劇場」をもじった言葉などがうそ寒い。なぜなら小泉政権を劇場型と報じたあとの政治は潮が引くように、自民党は野にくだり、民主党が政権を奪り、混迷混乱、決められない政治で、経済も低迷する結果となったことを忘れてはいないはずだ。

すると処分覚悟で自民党代議士として小池支援に回った若狭勝弁護士が「小池氏地盤の小選挙区から出馬?東京都副知事?」との声も。小池旋風とともに「東京を大きく変える」という期待感をもって一票を投じた有権者の熱狂を醒めさせてしまうのでは?開票後、二日目にしてそれはあんまりだ。

さらにある情報番組のコメンテーターは「小池にイエスという東京都民を裏切らないためにも自民党を離れ新党も」としたり顔。??埼玉の政治通と話したが、「参議院の自民大勝の振り子と、小池さんが自民党所属という因子もあっての勝利。鳥越ではなく、石田純一だったらどうだったか?自民大勝の保守思考をもベースに、戦略も考えただろう。すると石田が票を伸ばし、増田の組織戦とも絡んで結果は違った形に」。すぐに意味不明なあおりをするマスメデイアの罪は大きい。

小池グリーン戦法をテレビが取り上げる。選挙戦二日目にして八丈島に飛んだ小池氏をカメラが追う。トランジスタメガホンで一人で演説。「私には組織がない。しかし応援してくれるみなさんがいる」なんとなくすがすがしい。選挙中盤「街頭演説するとどこも2000人3000人って集まってくれるの。グリーンを身に着け、青い野菜もってね」と小池コメントが電波に乗る。マスメデイアの威力と小池旋風の相乗効果だ。

絶頂は終わりの始まりという言葉をよく聞く。また何度もそういう場面に遭遇してきた。頭脳明晰、時代をつくり、潮目をいち早く読み取る小池百合子氏だからこそ、そんなことは釈迦に説法かもしれないが、今後は慎重にかつ大胆に都政を動かしていくであろう。私たちも冷静にジャンヌダルク小池を見ていきたい、マスメデイアに惑わされずに。




花は百日紅

猛暑と豪雨の日々であるが、あでやかに咲き誇る花を見つけた。

セミの声と真っ青な空のもと、夕刻から宵にかけて、それぞれの時刻、それぞれの背景に白い花々は美しく咲いている。

百日紅。その名のとおり紅色の花を想像しがちだが、岸町のお宅に咲く花は白。木々すべてに花をつけ、圧巻。

蒸し蒸しとした空気の中で、すがすがしく咲く百日紅。一服の清涼剤だ。




小池都知事の今後に注目

これほど「イメージ戦略」が成功した選挙も久しぶりだ。

キャスターから国政へ。グリーンのイメージカラーの日本新党(今回のグリーン戦略でなんとなく思い出した)細川護熙氏とともに非自民を掲げて議席を得た小池百合子氏。いつのまにか、小泉政権では環境大臣に就任。クールビズを定着させた。そして郵政解散では刺客候補として東京都豊島区へ鞍替え出馬で当選。今となればこの選挙区替えがあってこその都知事への道となるが。女性初の防衛大臣に就任。「I shall return」と得意の英語で退任した姿も印象深い。

「政治家・小池百合子・集大成」という今まで得た戦術すべてを展開していく姿に都民が反応し、大量得票を生み出した。政治、選挙の世界で「たられば」はないが、これが「桜井翔くんのパパ」との争いだったらどうだったのか?とも思う。また安倍政権大勝がゆえに「わたしには組織がない」という小池氏の反体制、反自民党東京都連、という構図の戦いぶりが功を奏したともいえる。

増田氏は実務派で、安定路線ということはわかっていても「都民の心」を大きく動かす力に欠けた。

鳥越氏。戦法が「安倍政権批判」「原発ゼロ」「非核都市宣言」ということで「都民のための都政」との距離がありすぎた。参議院選直後で、大勝した安倍政権批判をすることもナンセンス。ジャーナリスト魂を全面に打ち出し、保守票をもとりこむ戦いを展開したほうが伸びたのではないか。本来鳥越氏が獲得すべき票が小池氏に流れたことも増田氏にとっては不利でもあった。都民にとっては野党共闘よりも「きちんとやってくれる人」が選ぶ基準となった。

小池氏。「見たこともない都政」と艶然とほほえみながら語ったが。余計なお世話かもしれないが「見たこともない都政」よりも、地道で確かな公約実現がありがたい。子育て、介護、通勤通学環境の改善、東京五輪成功、問題は山積みであり、解決は急務。都議会と都庁職員とチーム力ですすめ、世界の冠たる首都東京に輝きを取り戻してほしいものだ。青島さん、石原さん、「何かやってくれる期待感」を背中に背負って都政のトップとなった。なおのこと小池都政から目が離せない。

 




星野光弘市長誕生 富士見市長選終わる

新人同士の対決となった富士見市長選挙。前県議の星野光弘氏(自民推薦)が元市議瀬戸口幸子氏(共産推薦)を16000票近くの大差をつけ初当選した。

市長選挙に先立って行われた埼玉県議会議員補欠選挙では自民推薦の吉野きんぞう氏が金子勝氏に敗れるということもあって、今回の選挙では星野陣営も引き締め、引き締めというムードで選挙戦を展開した。

星野氏の父、故星野勤吾氏は元県議。また川越市選出、中野英幸県議の母が勤吾氏の妹である。

星野光弘氏は市議から県議へ。また家業のかたわら青年会議所、商工会、PTAなど地域に根付いた活動を精力的にひろげてきた。

スピーチの名手であり、ショートフレーズで人心をつかむことが得意だ。ららぽーと進出で人があつまり、子育て魅力の人気急上昇の東武東上線、みずほ台、鶴瀬、ふじみ野3つの駅を擁する可能性を秘めた富士見市のかじ取りを、みつひろ流でどう切っていくか、今後が楽しみだ。また、富士見市、ふじみ野市は川越とのコラボレーションが不可欠な地域(衆議院小選挙区第7区)でもあり、中野英幸県議との息のあった政治力も期待したいところだ。