10年目に突入 蓮馨寺落語会

市内を代表する古刹、蓮馨寺(粂原恒久住職)。入口には「壇林」の文字。「壇林」とは仏教の学問所のことだ。さらには徳川幕府の庇護を受けた寺の証として、葵の御紋が境内に残っている。

それだけの重みのある寺であるが、当主粂原氏の進歩的な発想のもと、講堂を公開、「大茶会」「落語会」が開催されている。粂原氏が小江戸川越観光協会の会長という役職だけではなく、その人間力で「寺本来のあるべき姿」を市民に発信しているのだ。「蓮聲寺落語会」は10年目に突入、10月23日(金)の第37回より「中央通りを楽しく賑やかなまちにする会」とコラボレーションして、「昭和の街」の再生にも協力していくという。

第37回 蓮聲寺落語会 古今亭志ん八、林家彦丸 三遊亭窓里 日時10月23日(金)午後6時半開演 木戸銭千円 お問い合わせ 049-244-5270 (橋本さん)まで

 

 




快挙 川越高校出身 梶田氏にノーベル賞(埼玉初)

ノーベル賞と地方の力

「ニュートリノ」研究者 東京大学宇宙線研究所所長 梶田隆章氏がノーベル物理学賞に輝いた。前日のノーベル医学生理学賞受賞の大村智北里大学特別栄誉教授に続いてのビックニュースに日本中が湧いている。

梶田先生は、東松山市高坂出身で農家の長男。大村先生も山梨県韮崎市出身でやはり農家の出身。大村先生のお身内が「勉強する暇があったら畑で手伝え」と親から言われていたと当時を振り返っていた。「勉強はいいからたんぼを、畑を手伝え」と言うことは生産農家としては日常なのであろう。大村先生は当然のことながら高校を出たら農業を継ぐつもりだったらしいが両親の進言から山梨大学に進学する。結果今日の偉大なる大村先生が存在するのだ。梶田先生も農家出身。近隣では「高坂に神童がいる」といわれた梶田少年。「やっぱり偉業を成し遂げた」と当時から梶田少年を知る坂戸の同世代の男性も大きな拍手を送る。川越高校29回卒業 同期には明治安田生命・根岸秋男社長もいる。川越高校は文部科学省SSH(スーパーサイエンスハイスクール・政府理科振興事業)に指定され、梶田先生はその運営指導委員もされており、今後の川越高校の理科学分野の更なる飛躍も期待される。梶田先生は川越高校から埼玉大学に進む。

ここで着目したいのが「山梨大学」「埼玉大学」という地方大学の力だ。「ノーベル賞」と聞けば東京大学、京都大学出身者ではないかと思ってしまうのはうがった見方であり、「地方の力健在!」とあらためてお二人の快挙を通じて今回感じているのである。

ノーベル賞と埼玉

お二人と埼玉の縁もチェック。大村先生。北本といえば「北里メデイカル」という代名詞である「北里大学メデイカルセンター病院」誘致に北里研究所のトップとして尽力された。さらに進学校で知られるさいたま市岩槻区の開智学園・開智・中学高校の名誉学園長をつとめている。一方、梶田先生。東松山市出身、地元市内の小学校、中学校から川越高校、埼玉大学へ。埼玉大学でしりあった奥様美智子さんは県立春日部女子高校出身。愛を育み、挙式した場所は「川越氷川神社」。現在は研究のため富山で暮らしているが自宅は越谷。本当に埼玉とゆかりのある大村先生、梶田先生なのだ。

みんなのために

大村先生はアフリカの風土病を予防、そして撲滅へと研究つづけた。母親から「みんなのためになるか」を考えるよういつも言われていたそうだ。梶田先生の研究分野は「ニュートリノ」(人類の知の地平線を拡大する純科学)。梶田先生自ら「今すぐに結果のでるものではない」と謙遜されているが、宇宙の構造、成りたちを研究することは、未来にむけて、人類「みんなのため」には必須研究項目である。拝金主義がもてはやされ、自己中心にものごとを考える人が多い中、大村先生、梶田先生の生きざまは「偉大なる研究」と大きな教訓を与えてくれている。

伊勢谷珠子




料理、生パスタでイタリアファンを魅了 ピアットクワ

フレンチ、イタリアン。一世を風靡して時間が過ぎた。その中で根強い人気を誇る店、クレアモールと並行する道 丸広駐車場から川越駅にのびる川越八幡宮の杜に寄り添う形でたたずむ「オステリア・ピアットクワ」。

 

この店との出会いは数年に一度はイタリアを旅し、お子様をイタリア留学させた経験を持つまさにイタリア通のご夫妻からの紹介。

黒板にその日イチオシの旬の食材を使ったお料理が書かれ、毎回その味のよさと創作力に舌も胸も高鳴る。カリカリにローストされた魚を使った漁師風サラダ。こんがりフォアグラに絶妙な味のリゾットが添えられたフォアグラリゾット。自分へのご褒美に毎回いただく定番。生パスタのもちもち度合いは女性男性問わず感嘆の声をあげる。チーフ厳選のワインはカジュアルでも、ちょっと気取って重めでも、華やかに泡もの(スパークリングワイン)でもマダムが時に応じて選んでくれ、そのセレクトのセンスにも、店の信条がうかがえる。料理に腕をふるうはオーナーシェフ、サービスはたおやかな笑顔が素敵なオーナー夫妻のお嬢さん。(時折、ファミレスでも普通のレストランでも悲しみを一身に背負った風情やこの世に怒りをもったかのごとく仏丁面の店員をみかけるが、彼女彼らにここのお嬢さんのサービスを見習ってほしいと思うことしばし)。とこの店は家族経営なのでもある。

料理スタイルはシェアスタイルで、二人で行った時、三人で、四人で、五人で、と出かけた人数によって料理の量もアドバイスしてくれながらの提供。おなか、お財布と相談しながら本格派イタリアンを、正真正銘アットホームな雰囲気で楽しめるのも魅力の一つだ。

ぜひ、お試しあれ! 「オステリア・ピアットクワ」 電話 049-226-8804 火曜日定休 ランチタイム11時半から14時半 デイナータイム 18時から21時半 HPもご覧ください。

 




警察官の座標軸

市民と警察官の接点は多い。

一番接触するのが「地域部の警察官」。交番、パトカー、いわゆる制服を着ている警察官。道に迷えば交番にいき、落し物があれば交番に届けたり。川越市内の蔵造りのまちなみに警察官が滞在する場所が欲しいという地域住民の願いもあり、やはり「交番」という警察官がいる場所があるということは住民の安心安全につながる。

つづいて、運転免許を所持している人ならば「交通部の警察官」とも相対することも。白バイによびとめられたり、切符をきられたり、苦い思い出がある人もいるはずだ。(冷静になると、あのおまわりさんのおかげで、スピードの出しすぎによる大きな事故が防げたり、乗用車もバイクも、文明の利器である反面走る凶器でもある、安全運転をこころがけよう!と自己反省する)。また交通部は交通事故処理(人身事故を主に、物損事故は地域部警察官も行う)やひき逃げ犯人を捜査する。

この他生活安全部という部門。ここは名前通りに市民生活に密着している。住民相談の窓口、いわゆるストーカー被害、DV、迷惑行為に関するもの、少年犯罪捜査や公安委員会に許可をだす案件を担当。

それから警備部。これは災害警備、要人警護を中心に。

そしてテレビドラマや映画の舞台となる「刑事部」。所轄署であると傷害事件、強盗強姦、放火、殺人といった強行犯を扱うもの、知能犯、詐欺や選挙違反関係を扱うもの、盗難事件を扱うもの、暴力団などの反社会勢力に関係するもの。薬物銃器に関するもの、鑑識。六つにわかれている。また所轄刑事課は鉄道自殺などの遺体、自宅で亡くなった方の遺体の検視も担当する。最近では孤独死もふえ、どんな状況でも遺体に真正面から接し、荼毘にふすことができるよう尽力する。これは華やかな刑事ドラマからは想像もつかない、大変な作業の一つでもある。

警察本部には刑事部捜査第一課があり、セレクト1とも呼ばれ、選ばれしものたちという矜持を持っている。その花の捜査第一課の主任官として捜査員を陣頭指揮、多くの難事件を解決した一人でもある本庄署の相馬豊署長。かつてコレラ阻止に身を挺し、結果コレラによって着任三ヶ月で殉職した若い警官の墓の手入れを相馬署長はしており、その磨かれた墓石は本庄署の警察官の士気を高めているという。(殉職された新庄巡査は山口県出身。10月6日が命日)相馬署長は「警察官の原点は住民のためにつくすことにある。今こそ警察官の職業倫理、使命感を署員とともに考え、若くして殉職された先輩警官の崇高な遺志をつないでいきたい」と語っている。

世界に誇る安心安全な日本は強い警察力があってこそ。事件に強い埼玉県警。その一人一人の警察官を志望したその確固たる座標軸を信じて、日々の奮闘を期待していきたい。                 三潟 正義




鶴ヶ島の「つるごんワイン」

日が短くなった。朝夕のひんやりした空気にふれると「ボジョレー」予約しなければと心が急かされる。埼玉の源作ワイン(秩父)は安定したおいしさでリーズナブルで手にとりやすい。川越の隣町、鶴ヶ島市。(鶴ヶ島は霞ヶ関カンツリークラブにもアクセスがよく、2020東京五輪に向けて行政も智恵をしぼっているところであろう)。鶴ヶ島には脚折という地区にある雷電池(かんだちがいけ)のほとりにある雷電社に雨乞いをするとご利益があるといい伝えられている。この行事も夏季五輪開催時、四年ごとの神事というから、2020東京五輪とのコラボレーションにも期待が増す。この「脚折雨乞い」は第17回ふるさとイベント大賞で見事大賞(総務大臣賞)を受賞。この受賞は県内初ということでこの春さらに「鶴ヶ島」喜びに沸いた。藤縄善朗市長も「鶴ヶ島を雨乞いの街としても大きくPRしていく。よき伝統は守りきちんと次の世代に伝える責任がある」と意欲的だ。さて鶴ヶ島のゆるキャラは「つるごん」。駅近くでは「つるごんワゴン」タクシーをみかけることも。鶴ヶ島の「つる」(幸せ・めでたい)と雨乞い行事の龍の「ごん」(勇壮・たくましい)で「つるごん」。今回は鶴ヶ島「つるごん」ワインの紹介。のみやすいさらりとしたのど越し。赤も白も冷やしてカジュアルにテーブルワインとしておすすめだ。

取り扱いは 株式会社サンシャイン企画 042-984-1818 まで




囃子・ミーツ・サンバ2015 10月11日 茶陶苑

通算12回目を迎える「囃子・ミーツ・サンバ2015」。昨年11月にはブラジル公演(サンパウロ、ナタール、リオデジャネイロ)の3都市で大成功をおさめた。今回のステージはそのブラジル公演を再現。川越まつりの紹介、囃子の種類の説明、キツネの舞い、バンド演奏にオカメ、ひょっとこが絡むという。場所は大蔵・茶陶苑。ドラム担当の吉田和雄さんは、現在川越市議会 吉田光雄議長の実弟。川越まつり目前の週末ワクワクする秋の宵は楽しそうだ。

出演 ドラム吉田和雄 竹生会(囃子・舞) ボーカル・ギター ケイシーコスタ ベース 山根幸洋 ステイールパン 山田園恵

日時 10月11日日 16時開場 16時半開演 場所 川越仲町 茶陶苑 チケット前売り 3000円 当日3500円 チケット取り扱い 川越 太陽堂書店 文具のキムラヤ 田中家具 山口油材 他

詳しくは http://sambahayashi.skr.jp

 

 

 




川越市議会 9月定例会閉会 人事案件は提案されず。

9月30日川越市議会は閉会した。円滑な議会運営をのぞむのは市民として当たり前。今回の市議会は序盤に「議会運営軽視云々」があり一日空転となった。血税の一部が使われてる議会だ。一分一秒たりとも空転があってはならない。

そして一般質問では多くの質問がされた。「介護認定、川越市は他市から比べて時間がかかるのではないか」という高齢者を抱える家庭では切実な、市民密着の質問についての答弁をめぐって多少のロスタイムが生じた。しかし、これはロスタイムだけではなしに波紋を生じたものとなったようだ。

議員は36名。4月の統一選を勝ち抜いてきた「選良」であるはずだ。6月議会では1名の新人議員の遅刻のよってオリンピック特別委員会が流れたこともあった。理由は「雨で道が混んでいた」??「遅刻はまかりならぬ。雨だったら時間を多く見積って家を出る。想定しなさい。1人1分遅刻すると会社に損失を与えることになるんですよ。」18歳以上の社会人にとってはいろはのいとして教えられていたはずだろうに。4年前には新人議員が「自治会だより」の扱い方について公職選挙法にふれるとして疑義をもたれた。(議会ではもめたがこの議員今回も再選されたのだから禊はすんだのか?)新人議員だから「右も左もわからないのだから致し方なし」とは通用しない。「議員」は「選良」であり「公人」であり、市民の代表なのだから「市民の範」でなくてはならない。

さて、またまた新人議員が・・・今回は確か行政のエキスパートだったはずの、とある新人議員が議場外で大ナタをふるい物議をかもしだしたのだ。(議場からでて、答弁変更を求めた?しかも自分のメモ持参で・・)その結果、新人議員の所属する会派の代表が各会派へおわび行脚、新人議員は所属する・議会運営委員会を辞任という顛末。議会運営委員会は議会をとりしきる最重要な委員会。議会運営委員会の一員である自覚の足らなさ、また議場外で答弁変更を求めるという傲慢さ。ちょっと首をかしげたくなる。一方、市長与党として市長を守る気持ちからの行動か?という見方もあるが。

さて、川合市長。市長の右腕である副市長は現在風間副市長のみ1名。県下で最も古い歴史伝統の街であり、中核都市川越市。川合市長の掲げる政策・市民との約束実現のため市長側近として行政・政治の両面を支えていく特別秘書は年明け平成28年1月で4年間不在となる。特別秘書は市長を支え川越がいいマチになるよう黒子に徹し、川合市長の魅力を引き出す役だ。円滑な議会・また線路を大きくはずれる議員が出ることのないよう切り盛りする特別秘書の登場必要ではないか。市長選は平成29年1月。選挙を控えてなおさらではないか?

議案、請願などは広報とともに全戸配布される「議会だより」をみれば確認できるからこそ、当サイトは今後もわかりやすい市議会を記事化していきたい。

氷川 まこと




ネット社会に想う メールもパソコンも携帯も

通信機器の進歩は生活を一変させた。いまや携帯電話を使わない、持たない、というヒトは「骨董品」扱いかも。自動車電話(車載電話)がステータスの証しであった昔(30年くらい前?)、「030と040って地域によって番号が変わるから遠出がわかっちゃう」といった会話があった。当時の恋愛連絡手段は「ポケベル」。「ポケベルがならなくて」という歌があった。その前は当然電話。電話を自室にひくかどうかで親ともめるといった学生が存在した。その前は電話すら借りにいくといったことも。今は一人一台以上携帯電話を所持する者も。。無料通信アプリラインの既読スル―は「大変失礼」といったマナーも。機種によってショートメッセージが「開封済み」になりそのままであるのも「失礼」のことも。しかしながらいまだに通常メールをスル―する人々もいる。ねちっこいやりとりは不必要かもしれないが「返信」は当たり前ではないか?「承知しました」(ちなみに了解という言葉は上司が部下に使う言葉なので上司にむかって使うことは無礼となる)「ありがとうございます」「メールありがとうございました」は当然であって、それらにちょっとエッセンスを加えた一文をそえると気の効いた返信となる。「常識」を大人がしないのだからその親に育てられる子供たちも推してしるべし。便利な時代だからこそマナーは磨きたいと思うのである。

閑話休題。情報発信のツールとしてSNS(ソーシャルネットワークシステム)を活用する、もしくはHPを常時更新し行動を公開する、ブログを発信するといった政治家が多い。70代80代もパソコンを自由自在に操る人も増えてきた。紙媒体にプラスして「発信力のある政治家」というのは頼もしい。そういう時代に「パソコンはやらない、ネットは見ない、インターネットはやらない」と公言している政治家が存在していると聞いた。自慢なのだろうか?誰もほめないだろう。政治家はアンテナ高く、情報を収集し、常に時代とともに歩かなければならないのだ。(と言ってもこのサイトももちろんご本人は目にすることもないのだから・・警鐘にはならないが)。いくつになっても、どんな状況にあっても「自分を磨く」ことは忘れずにいたい。

伊勢谷珠子