光る藤縄市長のビジョン

鶴ヶ島市。関越道、圏央道のインターチェンジを持つ交通の要衝。
若葉駅周辺にはショッピングモール、林立するマンション。住みやすい町のイメージが強い。さらに農産物をもたらす田園地帯。都市と田園、二つの魅力を持つ埼玉県のモデル版でもある。

一方、オリンピック開催年に行われる「脚折の雨乞い」。古くから伝わる伝統的な民俗行事として密かなブームだ。
まちづくりを牽引する市長は藤縄善朗氏。市役所職員出身。県立川越高校時代は制服廃止運動なども展開した、常に時代を先取る姿勢は昔も今も変わらない。今年、埼玉県市長会の副会長に就任した。

鶴ヶ島市は、鶴ヶ島を「雨乞いのまち」として全国へ、世界へと発信すべく「脚折雨乞い観光資源化基本構想」を策定。それには埼玉りそな銀行が相互に連携する協定という形で取り組む。
まちと金融が1つの目的にそって「連携協定」を締結するということは斬新でもあり、市民にとってもワクワクする期待感を産み出すことになりそうだ。

藤縄市長の考える「雨乞いのまち 鶴ヶ島活性化ビジョン」は
①市民による鶴ヶ島コミュニテイ意識の形成(シテイアイデインテイの確立)②外に向けての鶴ヶ島ブランド発信(シテイプロモーション)③特産品開発④産業振興⑤地域づくり これらを一体感をもって取り組むという。

次回の雨乞い行事はリオ五輪の2016年8月、まさに2020東京五輪のプレイベントになる。
しっかりした構想をもって、取り組めば、必ず「雨乞い行事」は国際的観光イベントとして進化するはずだ。

藤縄市長は「地域の課題を知り、未来を見通した上で、いかに生きた地域を創造していくか、想像力、総合力が必要だ」と力説する。藤縄市長のビジョンはキラリと光る。

地方選挙の投票率下落がとまらない。市民の地方政治への無関心は地方議会の未来に向けての躍動感不足によるものか?市長、行政、議会が一体となってまちを前に進めていく。簡単にいえば魅力あるまち、すみよいまち、自慢できるまちにしていく努力を市長をはじめとするその三者が見える形にすることこそ、市民の政治離れをくい止める近道かも知れない。
伊勢谷珠子