ホルン・ピアノ・ぞうれっしゃ・夏の一日

npo法人ピースやまぶき(松尾美保子代表)主催による川越市文化芸術によるまちづくり補助金事業は26日ウエスタ川越大ホールを家族連れで埋め尽くした。

総合プロデュースは川越出身、富士見市在住の東海林尚文氏。新国立劇場合唱団のメンバーの一員としてイタリア・フィレンツェ留学の経験を生かしオペラを歌う。富士見市文化芸術振興委員としても地域文化の振興発展に尽力されている。今回も東海林先生の熱のはいった指導のもと市民合唱団がこの日を迎えた。

第1部はわたしのまちの音楽家。川越ぞうれっしゃ合唱団の指揮を務めた牧野先生のピアノ伴奏で乾杯の歌からスタート。ホルン・フルート・ピアノ・ソプラノ・バリトンと本物の音がこどもたちを包む。

そして第2部。「川越ぞうれっしゃ合唱団」。今年で3回目。スタート当初は乳飲み子をかかえたママさんも参加したとか。今回の最年少参加者は3歳だった。松尾美保子代表は「二か月の特訓でうまくなる子供たちにいつも感動。音楽文化にふれ、それが心を豊かにする。素敵なことですよね。初対面の時はよそよそしかったこどもたちが練習を通じて友情を育むことも大きな意義があります。次は二年後。たくさんのドラマがうまれるとよいですが」と語った。

観覧した子連れママさん。年少組に通う坊やが飽きてしまわないか心配だったそうだが、「ぼく、今度ステージで歌いたい」と言ったことで、「素敵な夏の一日になりました。音楽のチカラはすごいし、この子がサーカスのぞうさん。動物園に行ってよかったね。ぞうさん殺されるなんて、戦争はダメだね。ともしゃべって、小さいころから平和への関心を持たせることもあらためて必要だと思いました。」と。

本物の音色、ぞうを見に行く列車を走らせた戦後大人たち、ぞうを列車に乗って見に行く子供たちの心を戦争を知らない世代へ、平和への願いを市民に。それをささえるピースやまぶきのみなさん。川越の未来は明るい、と感じた夏の夕暮れだった。