菓子屋横丁に磨きと輝きを 都市景観表彰 宮澤孝久さん

「菓子屋横丁防犯灯」。川越菓子屋横丁会。

横丁の絆を防犯灯で。安全性だけに着目しないところが宮澤さんのおしゃれな感性。それぞれの店先にデザイン性を持たせ、一つ一つのデザインが、灯りを通して一体感を生み出している。周辺のたたずまいを壊さずに、さらに新しい夜間景観を創り出した宮澤マジック。

「冬場、いまの時期、16時過ぎると日が暮れ、住んでいる人が少ない地域はなおさら暗闇を感じちゃいますよね。まして、昼間の人の往来、にぎやかさとの対極で、よけいに寂しい風景になっているとも思います。川越っ子として、そのアンバランスをどうするか、と常に頭をかすめていたところこのお話をいただきました。玄関灯は防犯対策の意味合いも兼ねてますがLEDを使用しながらもまちの風情に合わせたデザイン優先にしました。ポールをたてれば済む話も、もっと工夫を凝らしたい、そこでいきついたのが既製品を使って経費は抑え目に、クオリテイは高く、耐久性のあるもの、行燈型の玄関灯。小さいころ街角にあった医院の灯り。白い行燈にペンキで書かれた文字。そのイメージでレトロ感を出しました。20軒くらいの店先でこの玄関灯が昼間の喧騒とは違った菓子屋横丁を創り出し、子どもたちの声ではなく、大人の男女がゆっくりと散策する川越菓子屋横丁のもう一つの顔となればうれしい」と宮澤さん。

川越に新たな空間を生み出す宮澤さんはまさに「川越ライトアップ」の旗手だ。