県内初「ひとり歩き(徘徊)高齢者早期発見ステッカー」 ふじみ野市

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「ひとり歩き」という言葉を使用することに市そのものが「高齢者」に温かい視線とぬくもりのある手をさしのべている姿勢がうかがえる。

認知症により、「ひとり歩き」(徘徊)をするおそれのある在宅高齢者が行方不明になった場合、早期発見と事故を未然に防ぐために反射ステッカーシールを配布。この事業はこの夏7月1日からスタート。県内初ということもあり、県内各市より問い合わせやテレビなどマスコミからも取材依頼が来ているそうだ。反射ステッカーは靴のつまさきとかかとに貼るもの二枚ひと組10枚が配布される。利用希望者65歳以上で、事前に登録をする。登録は住所氏名の他写真、身体特徴などを記す「申請書」をふじみ野市、東入間警察署、入間東部地区消防組合三者が情報共有する。

高齢福祉課 山崎紀佳課長は「高齢者の方の安全確保。土日職員不在時をどうするか?で心を痛めていた。今回警察、消防のご協力をいただけ、本当に心強い。今後は、ステッカーを周知して街全体、地域コミュニテイ全体で高齢者を見守る体制が強化できれば」と。また高齢福祉課 金子明副課長は「高齢者の方にGPSを有償貸与してきて十年。もっといいものを追求してきた。市議の一般質問、小諸市の事例を参考に事業化となった。一人でも多くの認知症の方の利用を」と語っている。

事業開始から3ヶ月。都内から、市内から、連絡がはいる事例も発生し、認知症の方の安全確保に役だっている。市のHP,広報、町内会回覧版、商工会でさらに「ステッカー存在」の周知徹底を図っている。

ふじみ野市誕生10年(上福岡市と大井町合併 平成17年10月1日)。高畑市長は「十一万市民が一つの家族のようなあったかいふじみ野実現」を標榜して現在二期目。今回の「一人歩き・高齢者早期発見ステッカー」も市民を家族ととらえたからこその事業化と言えるのではないか。