本日公開「64」原作者・横山秀夫と川越

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佐藤浩市・三浦友和・奥田瑛二・と日本の映画界を牽引するスターがずらりと出演する映画「64」。佐藤浩市は「身を削って演じた作品」と言い切る。

原作者はミステリー界の巨匠「横山秀夫」。警察OBを「リアルだな。」とうならせる、その細かい描写、物語の展開で、ファン数はうなぎのぼりとなった。ミステリー好きとしては松本清張、横溝正史、森村誠一といった時代を築いた作家に続く平成のミステリー界の「顔」だ。

「横山秀夫」は川越との縁がある。彼は東京国際大学(当時の国際商科大学)で学んだ。そののち、群馬県の県紙「上州新聞」に入社。「クライマーズハイ」を読むと(映画化にもなっている)彼の地方新聞記者時代を彷彿させる場面がしばしば登場する。また、警察担当をしていた経験も。前述の警察OBも「ブンヤならではの視点がある。内容の濃さが違う。警察小説は人気でいろんな作家が手掛けるが、横山秀夫は別格で出色!」と評する。

彼は、上州新聞時代に小説が入賞し、それをきっかけに退社、執筆活動を優先させ、現在に至る。川越との縁を知るとより一層「横山秀夫」が身近になる。東京国際大学、学内図書館には「横山秀夫コーナー」が。青春時代を川越で過ごした「横山秀夫」。想いもあらたに「64」をみよう。

三潟 正義