市長選挙と投票率

image_pdfimage_print

権現堂の桜が美しい幸手市。週末の圏央道埼玉県内全面開通になり、川越、および県西部からも行きやすくなる。

その幸手市の市長選挙が先週投開票。投票率が過去最低の44.61%。現職が新人を破ったものの、その差はなんと61票だった。低投票率、僅差。おそらく両陣営とも「勝利」を確信していたに違いない。一騎討ちの戦いのこの激戦、無効投票数は167票。破れてしまった新人候補陣営はその無効票の中に陣営の票があったのでは??とも地団駄をふんでもいるだろう。(新人候補は知名度不足もあり、支持を広げられなかった。という表現は適切ではない。あと32票さえ・・・・)選挙の結果は非情だ。

市長選挙なのに投票率低い・・と思い、川越市内の投票率を見直してみた。夏の知事選挙24.82%(ヒドイ)。春の市議会議員選挙40・59%、県議会議員選挙39・55%。大都市川越 10人に6人近い人が投票に行っていないこと、再認識し、愕然ともした。衆議院や参議院となると51%と伸びる数字。大手メデイア報道の力もあるだろう。しかし、県議会と市議会は、ともに役割を分担協力しながら、「市民」のために密着した問題を解決しているのだ。有権者としてはもっと「目」を向けるべきではないだろうか。

そして14カ月後に迫った埼玉県で一番早く市となった伝統の街川越のトップを決める「川越市長選挙」。前回は川合市長の「戦わずして勝つ」という選挙候補者にとって「最高・最良」の形、「無投票当選」。前々回は新人同士の一騎打ちであったが投票率は「36.51%」という幸手市長選挙の低投票率をさらに上回る低調だったのだ。「変えよう川越」と標榜し、弁護士出身の川合善明氏の手腕に期待した市民の数、投票率、得票率から計算するとなんと有権者の数の22%に満たない。

無投票当選の次なる戦いは、「組織」が八年ぶりの動きとなるため、「1」からの立ち上げと同じとも聞く。川合市長に対抗する「新人候補」の動きは「ある」、「ない」まだまだ霧の中。来年夏の参議院選挙から有権者は18歳以上年齢が引き下げられる。「選挙」や「政治」は未来のために今開かねばならない「扉」であるということを、いま一度、有権者に覚醒してほしいと思うのである。それには選良たる「国会議員」「市長」「県議」「市議」の責任ある言動、行動、そして魅力が不可欠でもある。

伊勢谷 珠子