巨人・大鵬・卵焼き

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巨人・大鵬・卵焼き。子供たちの人気ベスト3だった時代。もちろんスマホで背中を丸める子供はいない。

原っぱで鬼ごっこ。山へ探検。川で沢蟹とり。鼻を垂らしていた子もいたがなんか明日への希望があった時代でもあった。ジャイアンツの帽子をかぶってお母さんの作った卵焼きを食べ、テレビでは大相撲。力士がアイドルでもあり、ヒーローだった時代。

相撲の世界、ここすっきりしない中、納谷に期待がかかる。偉大な横綱・大鵬の孫だ。春場所では祖父でさえも達成できなかったデビュー場所優勝を果たした。ただいま序二段十一枚目。今場所でも負け知らず。

貴乃花親方が審判員で臨む土俵でもしっかり取り組み、「いい相撲だ」と言わしめた。かつて千代の富士の引退を決意させた貴乃花(当時貴花田)との戦い。「体力の限界!」と語った名横綱千代の富士。いまやその貴乃花は毀誉褒貶の中、納谷を見つめる。歴史は確実に創られている。

そして納谷は埼玉栄高校出身でもあるのだ。さいたまの空を仰ぎ、さいたまの空気を胸いっぱいすっての青春とはなんともうれしい。

祖父から受け継いだDNA。そして父は関脇貴闘力。納谷を応援しよう。