おもてなし考

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東京五輪招致に滝川クリステルさんが「お・も・て・な・し」という発信をしてから「おもてなし」は観光都市のキーワードとなった。東京五輪まであと4年。今年のリオ五輪が終わればネクスト五輪は東京になる。ゴルフ競技開催地の川越もさまざまな角度から「おもてなし」についての考察がされている。

所用で秋田に行った。秋田駅の平日金曜日の昼。三味線と民謡の音色が駅構内を席巻していた。ビジネスマンも観光客も足をとめていた。民謡歌手は振袖、三味線は紋付羽織で正装。民謡にあわせて踊り手も。「東北みちのくに来た」という思いをそのシーンが一層強くした。お昼時なので、駅弁を購入。民謡にさそわれて「おばこ弁当」を迷わずセレクト。駅弁屋さんに「なんとも風情がありますね」と声をかけると「秋田らしさを目と耳と心で感じてほしいという気持ちで市と商工会議所さんが始めたんですよ。おもてなし民謡です」。駅弁屋のおばちゃんまでもが「おもてなし大使」だ。

心から「スゴイ」と思った。ふるさとをPRし、お客様をよびこもうという官民一体感。こういう気持ちになるには時間という醸成が必要だ。東京五輪まで4年。実は時間がないのだ。川越市の大きな一歩を期待したいところだ。

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