「ぞうれっしゃ」を歌って平和を!

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川越ウエスタ音楽室に歌声が響く。

「主役は子どもたちなんですよ。子供たちの元気に大人がついていく感じです」とにっこり微笑むのがNPO法人peaceやまぶき 松尾美保子代表。

「ぞうれっしゃがやってきた」公演は二年に一度のペースで、今年で三回目。

ぞうれっしゃ=象列車。象が乗る電車ではない。戦争は人々の命を奪うだけではなく動物も犠牲となった。軍の命令で動物園の動物は殺された。そのような世の中であっても立ち上がる人はいる。東山動物園(名古屋)で2匹の象が生き延びていた。戦争が終わり、荒れてしまった国土であったが、「生きる力」が国民にはあった。この象を全国のこどもたちに見せたいという東山動物園の人々。象を列車に乗せるリスクより子どもたちが象を見るための「象列車」を走らせようという発想で、鉄道にも協力を呼び掛けた。時代は今とは違ってGHQ占領下だ。しかしいつの時代でも「人の熱意」が人を動かし歴史を創る。東山動物園に全国からのこどもたちが「象列車」にのってやってきた。この事実にもとづいたストーリーをオペラ調で合唱するののがこの公演。

子どもたちがこの歌から戦争の悲惨さを知り、その困難な中でも子供たちのために立ち上がった人々がいたことをカラダで知っていくことは大切だ。

祖母は飼っていた「トム」という愛犬を軍に渡したことをいつも涙を流して教えてくれた。我が家では「トム」を偲んで歴代のワンコには「トム」と名付けたことを練習フレーズ「動物を殺せ」「動物を殺せ」のリフレインを聴きながら記憶がよみがえった。「平和を守るのは今を生きる私たちの責任」と強く思いながら。

8月26日が公演だが、まだまだ参加者募集中。詳しくはpeace やまぶきまで(049-265-4631)